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税理士試験の消費税法合格体験記

税理士試験の消費税法合格体験記
目次

税理士試験「消費税法」合格体験記

税理士として独立開業を果たした方から、消費税法の科目に合格した経験を共有していただきました。

試験概要

  • 科目: 消費税法
  • 試験年度: 平成27年度
  • 試験回数: 第65回

自己分析
本試験での合格に至った主要な戦略として、未知の問題を一時スキップし、時間管理に優先順位を置いたアプローチが功を奏しました。また、試験前日の対策として、過去の間違いを復習することで、不確実性を最小限に抑えました。

その体験記を以下に詳しく紹介します。

消費税法の勉強期間

1. 初期段階(1月~4月)

  • 教材活用: TACの上級コースに申し込み、個別指導DVDを活用。
  • 勉強法: この時期は仕事が忙しく、授業内容を消化するだけで精一杯でした。それでもTACのコースでは2週に1回のペースでテストが行われ、計8回の総合問題を解いたことで、知識の定着を図りました。

2. 直前期(5月~8月)

  • 集中対策: 3月決算後の5月末からは、実質的な試験対策に専念。特に答練を重視し、不得意な論点(例:納税義務判定)の見直しを徹底しました。
  • 模擬試験の活用: オプションで受講したファイナル模試では、理論と計算の両方で合格圏内の成績を収めることができましたが、直前の全国統一模試では成績に波があり、一定の成績を維持することが課題となりました。

3. 模擬試験詳細

以下の表は、模擬試験の成績推移を示しています。

模擬試験理論成績計算成績総合評価
6月全国共通模試(TAC)未達成未達成不合格
7月ファイナル模試(TAC)合格圏内合格圏内合格
8月全国統一模試(大原)未達成未達成不合格
模擬試験の成績推移
  1. 学習の反省と成功
    理論編の取り組み: 前年に白紙回答を出した経験を踏まえ、理論部分の勉強にも力を入れました。しかし、直前期まで理論が不安定であったため、7月末にはさらに徹底的な対策を行い、事例問題にも対応できるよう努めました。
  2. 結論
    消費税法の試験準備は、計画的に進めることが重要です。特に理論と計算のバランスを取りながら、模擬試験での反省点を生かすことが合格への鍵となります。この体験記がこれから試験に挑む皆さんの助けとなれば幸いです。

消費税法の本試験

【第一問】理論

試験対策のキーポイント

  1. 未知の問題へのアプローチ: 初見の問題は一旦スキップし、時間管理を優先しました。これにより、慣れた問題に集中することができ、効率的に点数を確保することが可能でした。
  2. 時間の有効活用: 定期的に時計を確認し、残り時間と残り問題数を確認。時間内に解けそうな問題から優先的に取り組み、解答を省略すべき場面を見極めました。
  3. ラストスパート: 時間の終わりに向けて、スキップした問題に戻り、できる限り白紙回答を避けるよう努めました。
  4. 試験前日の準備: 新しい問題を解くのではなく、過去に間違えた答練や模擬試験の問題を簡単に復習。間違えた理由をマーカーで示しておき、復習を効率化しました。

問1: 理論問題

(1)について

1.「課税資産の譲渡等の意義」
(1)課税資産の譲渡等の意義
→ ○(ベタ書き)
(2)資産の譲渡等の意義
→ ×(全く触れていない。ここまで求めていると思わなかった。)

2.「課税仕入れ」の意義
→ ○(ベタ書き)
まさかの、去年と全く同じ問題。去年出た問題は出ないとはどうしても思えなくて、一応覚えていたので助かった。

3.表裏の関係とならない取引
→ 見たことない問題だったので、とりあえず飛ばした。
最後の5秒でここに戻り一行だけ記入。

(2)について

1.非課税となる国内取引のうち、税の性格から課税対象とすることになじまないもの
→ ○(税の性格になじまないものをベタ書き)
直前TACのオプション講座「ファイナルチェック」で、非課税のベタ書きをさせられ再確認したので、完璧にベタ書きしました。ただ、簡潔にという問題指示は無視し、(カッコ)書きも書きました。
ファイナルチェックの時は多少覚え間違いもあったので、TAC様々です。
正直言うと、ファイナルチェックは基本問題のチェックということになっているけど、今さら非課税ベタ書き?と思っていました。同僚に話してたら、最初の5つが「税の性格になじまないもの」で、残りが「社会政策的な配慮によるもの」だったねと言われたのを思い出し、迷わずかけました。TAC信じてよかったです。

2.「課税売上割合」の計算方法
→ ○(ベタ書き)

3.「課税売上割合」の計算上、非課税となる国内取引について、注意すべき点

1.資産の譲渡等に含めないもの
残り時間を考えて、(3)は省略できそうだったので、大幅に省略しました。
→ (1)支払手段などの譲渡(ベタ書き)
(2)売掛金等の金銭債権で・・・(ベタ書き)
(3)売現先取引(5文字のみ)

2.買現先取引
残り時間を考えて、省略できそうだったので、大幅に省略しました。
→ 買現先取引があった場合は、資産の譲渡等の税抜対価の額は、売戻し対価の額から購入対価の額を控除した金額とする。なお、・・・。

3.金銭債権の譲受け
→ ○(ベタ書き)

4.有価証券等
→ ×(書き忘れ)

5.国債等の償還差損
→ ○(ベタ書き)

6.非課税資産の輸出
→ ×(書かないといけないとも思わなかった。)

問2:事例問題

なんと、そのうちの2つは、税理士試験の学校「大原」と「TAC」の全国模試の類題が1題ずつ出題。さすが!!

(1)について-借地権の消滅に対する保障金の受取りについて
→ 選択:○ 理由:資産の譲渡の定義以外は○
TACに通っていたが、全国統一模試だけは大原も受験しました。
なんと、その時の計算問題が理論の事例問題としてそのまま出題されていました。
元々は、国税庁の質疑応答からですが、模試の時は見たことがなく案の定間違ってしまったので、大原の解説部分にマーカーを塗っていました。試験前日は答練や模試は解きなおさず、マーカー部分だけを見直したのですが、これが功を奏しました。

(2)について-石油化学プラントの建設資材が国内調達の場合の内外判定
→ 選択:○ 理由:△(課税売上の説明は足りなかったかもしれない)
これは、なんとTACの全国公開模試の類題でした。
これも、前日に見直していたので正解しました。

(3)について-外貨預金利息について
選択:○ 理由:○
類題をTACか大原の答練に出ていました。

ここで、残すところあと5秒程度!でも、諦めなかった!

【問1】(1)で見たことない問題だったので、とりあえず飛ばしたために空白になっているところが一ヶ所!
3.表裏の関係とならない取引
輸出免税取引は、売主は課税資産の譲渡等となるが、買主は課税仕入れとならない。
・・・と汚い字で1行殴り書きしたところでタイムアップ。

なんと、これが的を得た解答だったみたいです。
TACも大原もたくさんの解答が書いてあったが、1つでも書いておいたら問題の趣旨が理解できているということである程度の配点は来たのではないか・・・(個人の感想)
解答速報には輸出免税の定義、範囲まで書いてありましたが、計算が2問だったのを考えるとそんな時間はないと考えます。

つまり、最後の5秒で合否が変わったと確認しています!!

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