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福岡で事業再構築補助金・後継の補助金の申請支援なら野村税理士事務所

福岡で事業再構築補助金・後継の補助金の申請支援なら野村税理士事務所のアイキャッチ

「事業再構築補助金に申請したいけれど、今も募集しているの?」「後継の補助金があると聞いたが、何が違うのかわからない」「採択されたあとの実績報告が大変そうで不安」――福岡の事業者の方から、こうしたご相談をいただきます。

✓ 事業再構築補助金の新規受付は終了しています
  • 事業再構築補助金の新規の応募申請受付は、第13回公募(2025年3月26日締切)で終了しました。
  • その後に公募された「中小企業新事業進出補助金」も、公募は終了しています(2026年9月時点)。
  • 新規の受付は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」へ案内されており、第1回の締切は2026年10月30日18時です。

結論からお伝えすると、事業再構築補助金にはもう新しく申請できません。新しい事業への進出や設備投資に補助金を使いたい方は、「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」などの、いま公募中の補助金を最新の公募要領で確認することが第一歩です。そのうえで、事業計画書・資金繰り表・採択後の実績報告まで見通して準備することが、補助金を「もらって終わり」にしないためのポイントです。

このページでは、事業再構築補助金の現状と、2026年9月時点で公式サイトで確認できた補助金、そして認定経営革新等支援機関である野村税理士事務所の申請支援の内容をまとめました。

この記事でわかること

  • 事業再構築補助金の現状(新規受付の終了)と採択率のふり返り
  • 2026年9月時点で公募中・公募予定の補助金(公式サイトで確認できたもの)
  • 新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の申請枠・補助額・要件
  • 申請から入金・事業化状況報告までの流れと、実績報告の証拠書類
  • 野村税理士事務所の申請支援(事業計画書づくり・資金繰り表・実績報告)
目次

事業再構築補助金の現状(2026年9月時点)

事業再構築補助金から、いまの補助金までの流れ

STEP 01
2021年
事業再構築補助金の公募が始まる
STEP 02
2022〜2024年
枠の追加や要件の見直しをしながら公募が続く
STEP 03
2025年3月
第13回公募の締切で新規受付を終了
STEP 04
2025〜2026年
中小企業新事業進出補助金を公募(終了)
STEP 05
2026年6月〜
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回公募

出典:事業再構築補助金 公式サイト、中小企業新事業進出補助金 公式サイト、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト

事業再構築補助金は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化するなかで、ウィズコロナ・ポストコロナの時代の経済社会の変化に対応するため、新分野展開・業態転換・事業転換などの思い切った事業再構築に意欲のある中小企業等の挑戦を支援する補助金として、2021年に始まりました。

新規の応募申請受付は第13回で終了

事業再構築補助金事務局は、2025年1月10日に「新規の応募申請受付は第13回公募で終了」と案内し、2025年3月26日に第13回公募の電子申請受付を締め切りました。第13回の採択結果は2025年6月30日に発表され、同年7月1日から交付申請の受付が始まっています(事業再構築補助金 公式サイト)。

そのため、いま公式サイトで行われているのは、すでに採択された事業者向けの交付申請・実績報告・精算払請求・事業化状況報告・財産処分などの手続きだけです。当事務所でも、事業再構築補助金の新規申請の支援は終了しています。

当事務所では、事業再構築補助金の第10回公募(2023年6月30日締切分)をもって新規申請の支援の受付を終了しました。多くのお申込み・お問い合わせをいただき、ありがとうございました。

中小企業新事業進出補助金も公募は終了

事業再構築補助金の新規受付の終了後、既存事業と異なる事業への前向きな挑戦であって、新市場・高付加価値事業への進出を支援する「中小企業新事業進出補助金」が公募されました。第4回公募の公募要領では、従業員数に応じて補助上限額2,500万円〜7,000万円(賃上げ特例の適用で最大9,000万円)、補助率1/2と定められていました(中小企業新事業進出補助金 第4回公募要領)。

この補助金も公募は終了しており、公式サイトでは新規の受付は「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」へと案内されています(中小企業新事業進出補助金 公式サイト、2026年9月時点)。

すでに採択されている方の手続きは続いている

事業再構築補助金や中小企業新事業進出補助金で採択された方は、補助事業の実施、実績報告、補助金の受領、その後の事業化状況報告まで、手続きがまだ続きます。報告を忘れると補助金の返還を求められることもあるため、事務局からの案内メールは必ず確認しましょう。事業再構築補助金のコールセンターは、ナビダイヤル0570-012-088(平日9時〜18時)です。過去の公募回の内容は、第6回公募の記録、第8回公募の記録にまとめています。

補助金の最新情報を集めるには

補助金の情報は、各補助金の公式サイトのほか、中小企業庁の中小企業向け補助金・支援制度のポータルサイト「ミラサポplus」や、補助金の電子申請システム「jGrants」でも探せます。地域の商工会・商工会議所や、各都道府県に置かれている「よろず支援拠点」でも相談できます。

一方で、インターネット上には、終了した補助金の古い情報や、公募要領と違う説明が残っていることもあります。このページで以前紹介していた事業再構築補助金の情報も、いまは使えなくなっています。申請の判断は、必ずその補助金の公式サイトと最新の公募要領で行いましょう。

事業再構築補助金をふり返る:制度の特徴と採択率

事業再構築補助金の採択率(第8回〜第13回)のグラフ

後継の補助金を考えるうえで、事業再構築補助金がどのような補助金だったかをふり返っておくと、何が変わったのかがわかりやすくなります。

「事業再構築」の5つの類型

事業再構築補助金の対象になるのは、事業再構築指針で定められた次の5つの類型のいずれかに当てはまる取組でした。どの枠で申請する場合でも、いずれかの類型に該当する必要がありました。

類型内容
新分野展開主たる業種や主たる事業を変えずに、新たな製品・商品・サービスで新たな市場に進出する
事業転換新たな製品・商品・サービスで、主たる業種は変えずに主たる事業を変える
業種転換新たな製品・商品・サービスで、主たる業種を変える
業態転換製品・商品・サービスの製造方法や提供方法を相当程度変える
事業再編合併・会社分割などの組織再編を行い、新たな事業形態のもとで上の4つのいずれかを行う

たとえば、飲食店がテイクアウト専門の新ブランドを立ち上げて、店内飲食とは違う顧客層に販売する取組は、業態転換や新分野展開として検討されることが多い類型でした。

採択率の推移

公募回応募件数採択件数採択率(計算値)
第8回12,591件6,456件約51.3%
第9回9,369件4,259件約45.5%
第10回10,821件5,205件約48.1%
第11回9,207件2,437件約26.5%
第12回7,664件2,031件約26.5%
第13回3,100件1,101件約35.5%

出典:事業再構築補助金事務局「採択結果」の応募件数・採択件数から当事務所が計算

元の記事では「採択率は45%前後で安定している」とご紹介していましたが、その後の回では状況が大きく変わりました。第10回までは45〜50%前後でしたが、第11回・第12回は約26%、最後の第13回も約35%にとどまっています。

補助金の審査は、予算や応募の状況、審査の方針によって厳しさが変わります。「前の回は半分通ったから大丈夫」とは言えないことが、この推移からもわかります。後継の補助金でも、採択されなかったときの計画(自己資金や融資だけで進めるか、時期をずらすか)を先に考えておくことが大切です。

公募回ごとに変わった申請枠

事業再構築補助金は、経済の状況に合わせて申請枠が何度も見直されました。たとえば、第6回公募(2022年)では第5回まであった緊急事態宣言特別枠がなくなり、業況が厳しい事業者向けの「回復・再生応援枠」と、グリーン分野で成長を目指す「グリーン成長枠」ができました。第7回公募からは、原油価格・物価高騰の影響を受けた事業者向けの「緊急対策枠」が加わり、第8回公募では6つの申請枠がありました。

このように、同じ名前の補助金でも公募回によって枠・要件・補助率が変わります。過去の採択事例や、知人が申請したときの話をそのまま当てはめず、自分が申請する回の公募要領を読むことが基本です。

事業再構築補助金から引き継がれた考え方

事業再構築補助金では、補助事業終了後3〜5年の付加価値額(営業利益・人件費・減価償却費の合計)の伸びを約束し、毎年の事業化状況報告でその達成状況を確認する仕組みがとられていました。新しい補助金でも、付加価値額の伸びを事業計画で示し、補助事業の終了後に報告する考え方は続いています。

いま使える補助金(2026年9月時点で公式サイトで確認できたもの)

補助金対象になる取組補助上限額・補助率日程(2026年9月時点)
新事業進出・ものづくり商業サービス補助金革新的な新製品・サービスの開発、新市場・高付加価値事業への進出、輸出体制の強化750万円〜9,000万円(枠・従業員数・特例で変動)
1/2〜2/3
第1回:電子申請は9月30日から、締切は10月30日18時
小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>小規模事業者の販路開拓や業務効率化50万円(特例で上乗せ)
2/3(一部3/4)
第20回:申請受付は11月5日〜12月15日17時
小規模事業者持続化補助金<創業型>創業間もない小規模事業者の販路開拓など200万円(インボイス特例で50万円上乗せ)
2/3
第4回:申請受付は11月5日〜12月15日17時
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金革新的な製品・サービスの開発や生産プロセスの改善公募回ごとに公募要領で確認23次は5月8日締切・8月7日採択発表。24次以降の日程は未掲載

出典:新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト、小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募要領、小規模事業者持続化補助金<創業型>第4回公募要領、ものづくり補助金「スケジュール」

ここでは、2026年9月時点で公式サイトを確認でき、公募中または申請受付の日程が公表されている補助金だけを載せています。補助金は年度の途中でも新しい公募が始まったり、要件が変わったりします。申請前には必ず公式サイトの最新の公募要領を確認してください。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金

事業再構築補助金に近い規模の設備投資や新事業への進出を考えている方にとって、中心となる補助金です。中小企業等の技術的な革新性のある製品・サービスの開発や、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出、海外市場開拓(輸出)に向けた国内の輸出体制の強化を後押しし、生産性の向上と賃上げにつなげることを目的としています。実施するのは独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)です。くわしい要件は次の見出しで解説します。

小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>

小規模事業者が、商工会・商工会議所の支援を受けながら経営計画を作り、販路開拓などに取り組む費用の一部を補助するものです。第20回公募では補助上限50万円・補助率2/3で、インボイス特例で50万円、賃金引上げ特例で150万円、両方の特例の対象なら200万円が上乗せされます(賃金引上げ特例の対象となる赤字事業者は補助率3/4)。申請受付は2026年11月5日から12月15日17時までで、商工会・商工会議所が発行する事業支援計画書の受付締切は12月4日です(小規模事業者持続化補助金 公式サイト)。

小規模事業者持続化補助金<創業型>

市区町村などが行う「特定創業支援等事業」の支援を受け、その支援を受けた日と開業日がともに公募締切時点から過去1年以内である事業者が対象です。第4回公募は補助上限200万円・補助率2/3で、2023年10月1日以降に創業し、補助事業の終了時点で適格請求書発行事業者の登録を受けている場合は50万円が上乗せされます(小規模事業者持続化補助金<創業型>)。

福岡市では、市が認定を受けて行う創業セミナーや個別創業面談(経営・財務・販路拡大・人材育成の4分野を1か月以上受講)が特定創業支援等事業にあたります。修了して証明書を受けると、会社設立時の登録免許税の軽減や、日本政策金融公庫の新規開業・スタートアップ支援資金の貸付利率の引下げなども受けられます(福岡市「特定創業支援等事業」)。

ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金

いわゆる「ものづくり補助金」です。公式サイトのスケジュールでは、23次締切(2026年5月8日締切、8月7日採択発表)の日程が掲載されていますが、2026年9月時点で24次以降の日程は掲載されていません(ものづくり補助金「スケジュール」)。なお、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の公式サイトでは、同補助金は「中小企業新事業進出補助金」や「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」とは異なる補助金であると注意書きされています。

補助金選びで確認したい4つのポイント

  • 対象者:従業員数や資本金、業種、創業からの年数などの条件に当てはまるか
  • 対象経費:買いたい設備や使いたい費用が、補助の対象になる経費の区分に入っているか
  • 補助上限額と補助率:自社の投資額に対して、いくら補助され、いくら自己負担になるか
  • 採択後の義務:賃上げなどの目標、報告の期間、目標を達成できなかったときの返還のルール

どの補助金が合う?3つのケースで考える

ケース(説明用の例)考えられる補助金補助額の計算
従業員3人の美容室。新メニューのチラシとホームページで60万円(税抜)小規模事業者持続化補助金(一般型 通常枠)60万円×2/3=40万円(上限50万円の範囲内)
従業員12人の製造業。新製品の開発に2,000万円(税抜)の機械を導入新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(革新的新製品・サービス枠)2,000万円×1/2=1,000万円(6〜20人の上限1,000万円)
従業員30人の飲食業。既存店と異なる新市場向けの食品製造に6,000万円(税抜)新事業進出・ものづくり商業サービス補助金(新事業進出枠)6,000万円×1/2=3,000万円(21〜50人の上限4,000万円の範囲内)

※補助率は各補助金の基本の率で計算した例です。実際には、要件を満たすか、対象経費に当たるかを公募要領で確認する必要があり、採択を保証するものではありません。

同じ「設備投資」でも、投資の目的と規模、従業員数によって合う補助金は変わります。小さな販路開拓なら小規模事業者持続化補助金、革新的な製品・サービスの開発なら革新的新製品・サービス枠、既存事業と違う市場への本格的な進出なら新事業進出枠、というのが大まかな目安です。

また、補助金額が大きいほど、付加価値額や賃上げの目標、採択後の報告の負担も重くなります。2つ目のケースで上限の1,000万円を受けても、残りの1,000万円と消費税分は自社の負担で、さらに賃上げ要件を満たし続ける必要があります。補助額の大きさだけで選ばず、「補助金がなくてもやりたい投資か」を最初に確かめましょう。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の要件と補助額

賃上げ要件のイメージ:1人当たり給与支給総額が年平均3.5%増える場合の計算例のグラフ

ここからは、事業再構築補助金に代わって検討されることが多い「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募について、公募要領と応募申請ガイドで確認できた内容をまとめます(第1回公募要領、応募申請ガイド(第1回))。

3つの申請枠と補助上限額

従業員数革新的新製品・サービス枠新事業進出枠・グローバル枠
1〜5人750万円(賃上げ特例 850万円)2,500万円(賃上げ特例 3,000万円)
6〜20人1,000万円(賃上げ特例 1,250万円)同上
21〜50人1,500万円(賃上げ特例 2,500万円)4,000万円(賃上げ特例 5,000万円)
51〜100人2,500万円(賃上げ特例 3,500万円)5,500万円(賃上げ特例 7,000万円)
101人以上同上7,000万円(賃上げ特例 9,000万円)
補助下限額100万円750万円
補助率中小企業者 1/2、小規模企業者・再生事業者 2/3新事業進出枠 1/2、グローバル枠 2/3

※革新的新製品・サービス枠と新事業進出枠は、地域別最低賃金引上げ特例の対象になると補助率が2/3になります。新事業進出枠・グローバル枠の従業員数の区分は「1〜20人」です。

補助事業の実施期間は、革新的新製品・サービス枠が交付決定日から10か月以内(採択発表日から12か月以内)、新事業進出枠とグローバル枠が交付決定日から14か月以内(採択発表日から16か月以内)とされています。

たとえば、従業員30人の会社が新事業進出枠で補助対象経費1億円(税抜)の投資をする場合、1億円×1/2=5,000万円ですが、21〜50人の補助上限は4,000万円なので、補助金は4,000万円が上限です。賃上げ特例の要件を満たして上限が5,000万円になれば、5,000万円まで補助を受けられる計算になります。上限額に届く規模の投資では、特例の要件を満たせるかどうかで補助金額が変わります。

基本要件:付加価値額と賃上げ

どの枠でも、補助事業終了後3〜5年の事業計画期間について、次のような要件を満たす事業計画を作る必要があります。

  • 付加価値額要件:付加価値額の年平均成長率が4.0%以上増加する見込みであること
  • 賃上げ要件:一人当たり給与支給総額の年平均成長率を3.5%以上増加させる計画を作り、達成すること
  • 事業場内最賃水準要件:毎年、事業場内最低賃金が、補助事業を行う都道府県の地域別最低賃金より30円以上高い水準であること
  • 一般事業主行動計画:次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定・公表していること

上のグラフは、申請時点の1人当たり給与支給総額が400万円の会社で、年平均3.5%ずつ増やした場合の目安です。3年計画なら3年目に約443.5万円、5年計画なら5年目に約475.1万円が必要になります。従業員が10人なら、会社全体の給与支給総額は3年目に年435万円ほど増える計算です。

賃上げ要件や事業場内最賃水準要件を達成できない場合は、補助金の一部または全部の返還を求められることがあります。補助金の額だけを見て申請するのではなく、売上と利益が伸びて、この賃上げを続けられるかを事業計画の段階で確かめることが欠かせません。

一般事業主行動計画の策定・公表も必要

この補助金の申請には、次世代育成支援対策推進法に基づく一般事業主行動計画を策定・公表していることが必要です。一般事業主行動計画とは、従業員が仕事と子育てを両立できるように、会社が計画期間・目標・取組内容を定めるものです。従業員101人以上の企業には策定・届出の義務がありますが、100人以下の企業は努力義務のため、まだ作っていない会社も少なくありません。

計画は、厚生労働省の「両立支援のひろば」などで公表できます。作ったことがない場合は、目標や取組を社内で決める時間も必要になるので、補助金の申請を考えた段階で早めに着手しましょう。

対象経費と申請の準備

対象経費は、機械装置・システム構築費、建物費、運搬費、技術導入費、知的財産権等関連経費、外注費、専門家経費、クラウドサービス利用費、広告宣伝・販売促進費などの区分に分かれています。革新的新製品・サービス枠は機械装置・システム構築費が、新事業進出枠とグローバル枠は機械装置・システム構築費または建物費のいずれかが必須です。グローバル枠では海外旅費なども対象になります。

新事業進出枠で押さえたい「新しい事業」の考え方

前身の中小企業新事業進出補助金では、「新事業進出要件」として、製品等の新規性、市場の新規性に加えて、新しい事業の売上高が事業計画の最終年度に総売上高の10%以上(または付加価値額が総付加価値額の15%以上)になることが求められていました(中小企業新事業進出補助金 第4回公募要領)。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金の新事業進出枠も、既存事業とは異なる新市場・高付加価値事業への進出を支援する枠です。いまの商品を増産するための設備や、単なる設備の入れ替えは、新しい事業とは認められにくいと考えておきましょう。どこまでが「新しい事業」に当たるかは、公式サイトで公開されている「新市場・高付加価値事業の考え方」などの資料で確認できます。

申請は電子申請のみで、GビズIDプライムアカウントが必要です。審査の過程では口頭審査も予定されています。公式サイトの資料ページでは、事業計画や財務情報・収益計画、資金調達表、スケジュールなどの検討用フォーマットや、最低賃金引上げに関する要件確認書も公開されています(資料ダウンロード)。

第1回の日程は、公募開始が2026年6月29日、電子申請の受付開始が9月30日、締切が10月30日(金)18時です。GビズIDプライムの取得や一般事業主行動計画の公表には時間がかかることがあるので、締切から逆算して早めに準備しましょう。

補助金の申請から入金・報告までの流れ

補助金の申請から入金・報告までの流れ:計画づくり、電子申請、交付申請、実績報告、入金・報告

補助金は「申請して採択されたら終わり」ではありません。事業再構築補助金では、次のような流れで手続きが進みました。新しい補助金も大きな流れは似ていますが、細かな手続きや期限は補助金ごとの手引きで必ず確認してください。

①公募要領を読み、事業計画を作る

まず公募要領で、対象者・申請枠・要件・対象経費・審査項目を確認し、事業計画を作ります。事業再構築補助金では認定経営革新等支援機関と計画を策定することが必須でしたが、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では、外部支援者の助言を受けることは差し支えないものの、事業計画は必ず申請者自身で作成することとされています。

②電子申請と審査

GビズIDプライムアカウントで電子申請システムにログインし、事業計画や添付書類を提出します。GビズIDは、補助金の電子申請(jGrants)や社会保険の電子申請など、多くの行政サービスで使える共通のアカウントです。書面審査のあと、補助金によっては口頭審査があります。

GビズIDプライムは、代表者のマイナンバーカードを使ってオンラインで申請する方法と、書類を郵送して申請する方法があります。郵送の場合は発行までに日数がかかるため、補助金の申請を考えた時点で取得しておくと安心です。

③採択後の交付申請と交付決定

採択は、「この事業計画を補助の対象として認める」という段階にすぎません。事業再構築補助金では、採択後に経費の詳しい内訳を示した「交付申請」を行い、中小企業基盤整備機構の審査を経て交付決定を受けて、はじめて補助事業を始められました。交付決定の前に発注・契約・支払いをした経費は、原則として補助の対象になりません。交付申請の審査で、申請した経費の一部が認められず、補助金額が減ることもあります。

④補助事業の実施と実績報告

交付決定後、計画どおりに発注・納品・支払いを行い、補助事業が終わったら「実績報告」を提出します。見積書・契約書・納品書・請求書・振込の記録・写真などの証拠書類をそろえる必要があり、ここがいちばん手間のかかる作業です(くわしくは後の見出しで紹介します)。実績報告のあとは、必要に応じて事務局の検査員が事業の実施場所を訪れ、取得した設備などが計画どおりに整備され、機能しているかを確認する実地検査が行われます。訪問する際は原則として事前に連絡があります。

⑤補助金額の確定・精算払い・事業化状況報告

実績報告の審査で補助金の額が確定すると、確定通知を受けて精算払請求を行い、指定口座に補助金が振り込まれます。事業再構築補助金では、精算払請求の承認後、2週間〜1か月ほどで入金されると案内されていました。その後も、事業再構築補助金では補助事業の完了日の属する年度の終了後を初回として5年間(合計6回)、事業化状況報告を提出する必要がありました。

第1回公募に向けた準備スケジュールの目安

時期(目安)やること
締切の2か月以上前公募要領を読み、対象になるかを確認。GビズIDプライムの取得を始める
締切の1〜2か月前設備・工事の見積りを取る。一般事業主行動計画の策定・公表を済ませる
締切の1か月前決算書をもとに収益計画を作り、事業計画をまとめる。資金繰り表で自己資金と融資を確認
締切の2週間前添付書類をそろえ、電子申請の入力を始める
締切(2026年10月30日18時)余裕を持って提出。締切直前はシステムが混み合うことがある

2026年9月下旬の時点で第1回の締切まではおよそ1か月です。これから準備を始める場合、GビズIDプライムの取得や一般事業主行動計画の公表がまだなら、まずそこから取りかかりましょう。準備が間に合わないときは、無理に第1回に申請するより、次の公募回に向けて計画を練る方がよい場合もあります。

事業計画書と資金繰り表のつくり方

事業計画書と資金繰り表をつくる:強み・市場・収益の根拠を示す、付加価値額と賃上げを数字で、入金までの資金を先に確保

補助金の採否は、審査員が事業計画を読んで判断します。事業計画は、補助金を申請するうえで最も重要な書類です。あわせて、採択後に資金が足りなくならないよう、資金繰り表も同時に作っておくことをおすすめします。

事業計画に盛り込みたい5つの要素

要素書く内容の例
現状と課題いまの事業の状況、強み・弱み、市場の変化、なぜ新しい取組が必要か
取組の内容提供する製品・サービス、導入する設備、既存事業や競合との違い
市場と販売の見込み想定する顧客・市場規模、価格、販売の方法、事業化の時期
実施体制とスケジュール担当者、外注先、設備の導入時期、資金調達の方法
収益計画売上・原価・人件費・減価償却費、付加価値額と給与支給総額の伸びの根拠

事業再構築補助金の事業計画書では、「補助事業の具体的取組内容」「将来の展望(事業化に向けて想定している市場及び期待される効果)」「本事業で取得する主な資産」「収益計画」を記載することが求められていました。新しい補助金でも、市場性・実現可能性・収益の根拠が見られる点は同じです。様式やページ数などの決まりは補助金ごとに違うので、公募要領と公式の検討用フォーマットを確認してください。

特に大切なのは収益計画の数字です。売上がどのように伸び、その結果として付加価値額が年平均4.0%以上、1人当たり給与支給総額が年平均3.5%以上伸びるのかを、過去の決算書の数字とつながる形で説明できるようにしておきます。数字の根拠があいまいな計画は、審査でも、採択後の報告でも苦しくなります。

審査で弱くなりやすい事業計画の例

  • 新しい事業の顧客や市場の大きさについて、根拠となるデータや調査がない
  • 既存事業や競合との違いが書かれておらず、「なぜ自社がやるのか」が伝わらない
  • 売上計画が毎年同じ割合で伸びるだけで、単価・数量・販売先の裏付けがない
  • 新しい事業を担当する人や外注先が決まっておらず、実施体制があいまい
  • 自己負担分や立替資金をどう用意するかが書かれていない

どれも、経営者の頭の中にはあっても、書面になっていないことが多いポイントです。第三者が読んで同じイメージを持てるかを確かめるために、社外の人に一度読んでもらうのも効果的です。

付加価値額の計算例

付加価値額は、営業利益・人件費・減価償却費を合計したものです。たとえば、直近の決算で営業利益500万円、人件費3,000万円、減価償却費300万円の会社なら、付加価値額は3,800万円です。

申請時点3年後の目安5年後の目安
付加価値額(年平均4.0%増)3,800万円約4,274万円約4,623万円

年平均4.0%の伸びを3年間続けると約4,274万円、5年間なら約4,623万円が目安です。賃上げで人件費が増えれば付加価値額も増えますが、営業利益が減っては意味がありません。新しい事業の売上と利益がどのくらい伸びるのかを、単価×数量のように分解して説明できるようにしておくと、計画の説得力が増します。

税理士のひとこと:事業計画は申請者自身が作るのが新しい補助金のルールです。私たちは数字づくりを伴走します

補助金は後払い。資金繰り表で「つなぎ資金」を確認する

補助金は、原則として事業の実施と実績報告が終わってから支払われる後払いです。設備の代金は先に自社で支払う必要があるため、自己資金や金融機関からの借入れで立て替えることになります。

時期(例)お金の動きポイント
申請〜採択申請の準備、見積りの取得この段階では発注・支払いをしない
交付決定後設備・工事を発注し、代金3,300万円(税込)を支払う自己資金800万円+融資2,500万円などで立て替える
補助事業の終了後実績報告の提出、検査証拠書類がそろっていないと報告が進まない
補助金額の確定後精算払いで補助金1,500万円が入金融資の返済や運転資金にあてる

※従業員15人の会社が、税抜3,000万円の設備投資で補助率1/2の補助を受ける場合の説明用の例です。実際の金額や時期は補助金・事業の内容によって異なります。

この例では、補助対象経費の税抜3,000万円に補助率1/2をかけた1,500万円が補助金額になります。多くの補助金では、消費税は補助の対象になりません。支払った3,300万円と、あとで入金される1,500万円の差の1,800万円は、最終的に自社の負担です。さらに、入金までの間は3,300万円全額を立て替える必要があります。

資金繰り表は3つのステップで作る

  • ステップ1:毎月の売上の入金と、仕入・給与・家賃などの支払いを、過去の実績をもとに12〜24か月分並べる
  • ステップ2:設備・工事の支払い、融資の入金と返済、補助金の入金(実績報告のあと)を、予定の月に書き込む
  • ステップ3:毎月末の預金残高が、給与や家賃1〜2か月分を下回らないかを確認し、足りない月があれば融資の額や時期を見直す

補助金の入金が予定より数か月遅れても耐えられるかを、あわせて確認しておくと安心です。資金繰り表は、融資を申し込む金融機関に事業の見通しを説明する資料にもなります。

金融機関に融資を相談するときは、補助金の採択通知や事業計画、資金繰り表があると話が進めやすくなります。融資の相談については資金融資支援のページもご覧ください。

▶ あわせて読みたい:資金繰り|福岡の税理士|野村税理士事務所

採択後の実績報告と証拠書類

経費の区分主な証拠書類の例(事業再構築補助金の場合)
すべての経費に共通出納帳のコピー(補助事業の経費の出納状況がわかる部分)、通帳のコピー(出金の記録と、金融機関名・口座番号がわかる部分)
建物費見積依頼書・見積書・相見積書、契約書、工事前・工事中・完了後の写真、納品書や完了報告書、検収書、工事後の図面、工事費の内訳書、請求書、振込の記録
機械装置・システム構築費見積依頼書・見積書・相見積書、契約書、設置前・搬入時・据付時・設置後の写真、搬入時の送り状の写真、納品書、検収書、請求書、振込の記録
外注費見積書、発注書と請書、委託契約書、外注前後の写真、納品書、検収書、請求書、振込の記録
広告宣伝・販売促進費見積書、契約書、納品書、検収書、請求書、振込の記録、作成物の写真(補助金で作成した旨の表示を含む)
専門家経費・研修費など見積書、就任承諾書や申込書、業務報告書や修了を確認できる書類、請求書、振込の記録

※事業再構築補助金の実績報告で求められていた書類の例です。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金などの書類は、それぞれの「補助事業の手引き」で必ず確認してください。

実績報告は、補助事業にかかった経費が、計画どおりに、正しい手順で使われたことを証明する作業です。書類が1枚足りないだけで、その経費が補助の対象から外れてしまうこともあります。

機械装置を1台導入するときの書類の流れ(例)

  • ①仕様を決めて、複数の業者に見積りを依頼する(見積依頼書・仕様書)
  • ②見積書と相見積書を比べて業者を選ぶ(1者だけの場合は選定理由書)
  • ③交付決定を受けてから発注する(発注書と請書、または契約書)
  • ④設置する場所の設置前の写真を撮る
  • ⑤搬入・据付のときの写真と、送り状の写真を撮る
  • ⑥納品書を受け取り、検収書を作る(検収日と立会者を記録)
  • ⑦請求書を受け取り、銀行振込で支払う(振込の記録を保存)
  • ⑧設置後の写真を撮り、出納帳と通帳のコピーをそろえる

事業再構築補助金では、このような流れで書類をそろえることが求められていました。1つずつは難しくありませんが、発注の数が多いと管理が大変になります。発注のたびにチェックリストで確認すると漏れを防げます。

実績報告でつまずきやすいポイント

  • 工事前・設置前の写真を撮り忘れる:着工前や設置前の写真は、あとから撮り直せません。事業再構築補助金でも、事業の実施前と実施後を同じ場所・同じ方向から撮るよう求められていました。
  • 相見積書がない:一定額以上の発注では、複数の業者から見積りを取ることが求められます。1者しか見積りを取れない場合は、業者を選んだ理由書が必要でした。中古品を買う場合は、3者以上の相見積書が必要とされていました。
  • 現金払いや相殺で支払う:支払いの事実を確認できるよう、銀行振込で支払い、振込の記録を残すのが基本です。
  • 個人事業主への支払いの源泉徴収:専門家への謝金などで源泉徴収をした場合は、預り金の元帳や源泉所得税の納付書のコピーも必要でした。
  • 補助事業と関係ない支出が混ざる:同じ業者からの請求でも、補助事業の分とそれ以外を分けて管理します。

交付申請や実績報告で経費が減りやすいケース

採択された金額がそのまま受け取れるとは限りません。事業再構築補助金では、交付申請の審査で経費の内容がより細かく確認され、一部が補助の対象から外れて補助金額が減ることがありました。たとえば、次のようなケースです。

  • パソコンやタブレット、車両など、補助事業以外にも使える汎用性の高いものを計上していた
  • 見積書の内容があいまいで、補助事業に必要な経費か判断できなかった
  • 相見積りを取らずに発注し、業者を選んだ理由を説明できなかった
  • 交付決定の前に契約・発注していた

どの経費が対象外になるかは補助金ごとに決められています。申請の段階で対象経費のルールを確認し、迷う経費は事務局や支援者に確認してから計画に入れましょう。

事業化状況報告と財産の管理

補助金を受け取ったあとも、事業化状況報告を毎年提出し、補助金で取得した建物や機械装置は、決められた期間は勝手に売却・廃棄・目的外の使用をしないよう管理します。事業再構築補助金の公式サイトでも「補助事業により取得した資産についてのご注意」が案内されています。報告を出さない場合は、交付決定の取消しや補助金の返還を命じられることがあるため、担当者が変わるときは引き継ぎを確実に行いましょう。

日頃からできる実績報告の準備

  • 補助事業の支払いは、専用の口座からまとめて振り込み、通帳の記録を残す
  • 会計ソフトで補助事業の経費に目印(タグや部門)を付け、経費の区分ごとに集計できるようにする
  • 見積書・契約書・納品書・請求書・振込の記録を、発注ごとに1つのフォルダにまとめる
  • 設備の設置前・設置後、工事の前・中・後の写真を、同じ場所・同じ方向から撮っておく
  • 交付決定日、補助事業の終了日、実績報告の期限をカレンダーに登録しておく

クラウド会計ソフトを使うと、証拠書類の画像と仕訳をひも付けて保存できるため、実績報告のときに書類を探す手間を減らせます。当事務所はfreee認定アドバイザーとして、補助事業の経費を管理しやすい記帳の仕組みづくりもお手伝いしています。

補助金の会計処理も忘れずに

補助金は、法人なら益金、個人事業主なら総収入金額として課税の対象になります。補助金で固定資産を取得した場合は、一定の要件のもとで圧縮記帳(補助金の分だけ資産の取得価額を減らし、その年の課税を先送りする方法)を使えることがあります。入金の時期と決算期がずれることも多いため、補助金の収益をいつ計上するかも含めて、決算前に確認しておきましょう。

補助金で買った設備と税制の優遇

補助金で取得した設備に圧縮記帳を使うと、減価償却や特別償却・税額控除の計算のもとになる取得価額は、圧縮したあとの金額になります。中小企業経営強化税制などの設備投資の優遇税制を使う予定がある場合は、補助金との組み合わせで有利・不利が変わるため、決算前にシミュレーションしておきましょう。

また、補助金の賃上げ要件を満たすために給与を引き上げた場合、中小企業向けの賃上げ促進税制(雇用者給与等支給額が前年度より1.5%以上増えると増加額の15%、2.5%以上なら30%を税額控除)を使える可能性があります。令和8年度税制改正の内容は【2026年度税制改正】法人向け|賃上げ税制・設備投資・少額減価償却40万円で解説しています。

税理士のひとこと:採択されても、入金は事業のあと。つなぎの資金まで決めてから申請するのがおすすめです

野村税理士事務所の申請支援

野村税理士事務所の補助金申請支援の流れ

STEP 01
無料相談
投資の内容と、使える補助金を一緒に整理
STEP 02
事業計画づくり
決算書をもとに収益計画・賃上げ計画の数字を作る
STEP 03
資金繰り表
入金までのつなぎ資金と融資の必要額を確認
STEP 04
申請の準備
申請はご本人。書類の確認と助言を行う
STEP 05
採択後の手続き
実績報告・会計処理・事業化状況報告を支援

野村税理士事務所は、国の認定を受けた「認定経営革新等支援機関」です(福岡の認定経営革新等支援機関なら野村税理士事務所)。税理士として日々の会計・決算・税務申告に携わっている強みを生かし、補助金の申請を考える事業者の方を、申請前から採択後まで支援しています。

認定経営革新等支援機関とは

認定経営革新等支援機関(認定支援機関)とは、中小企業の経営を支援する専門的な知識や実務経験が一定以上あるとして、国の認定を受けた支援機関です。税理士・公認会計士・中小企業診断士などの士業や、金融機関、商工会・商工会議所などが認定を受けています(中小企業庁「認定経営革新等支援機関」)。事業再構築補助金では認定支援機関と事業計画を策定することが必須でしたが、新しい補助金では必須ではなくなりました。それでも、決算の数字や資金繰りを理解している支援者と一緒に計画を点検することは、無理のない計画づくりに役立ちます。

事業計画書づくり

補助金の事業計画で一番の土台になるのは、売上・原価・人件費・減価償却費といった数字です。当事務所では、過去の決算書や試算表をもとに、付加価値額や給与支給総額の伸びが無理のない計画になっているかを一緒に確認しながら、収益計画の数字づくりを支援します。新しい補助金は事業計画を申請者自身で作ることが求められているため、計画の文章そのものを代わりに書くのではなく、経営者の方が口頭審査でも自分の言葉で説明できるよう、内容の整理と助言を行います。

資金繰り表の作成

補助金は後払いのため、採択から入金までの間に資金が不足しないかを、月ごとの資金繰り表で確認します。必要に応じて、金融機関への融資の相談に使える資料づくりもお手伝いします。

採択後の実績報告・会計処理

採択後の交付申請や実績報告では、見積書・契約書・請求書・振込の記録などの証拠書類を、経費の区分ごとに正しくそろえる必要があります。日頃の記帳と補助金の書類管理を一緒に進めることで、報告の手戻りを減らします。補助金を受け取ったときの会計処理や圧縮記帳の判断、毎年の事業化状況報告に必要な決算の数字の準備も、顧問税理士として対応します。

報酬は、支援の範囲や補助金の規模によって異なりますので、ご相談の内容をうかがったうえでお見積りします(お見積)。初回のご相談は無料です。

福岡市・福岡県内の事業者の方はもちろん、オンラインでのご相談にも対応しています(福岡からオンライン・リモートで税務顧問お引き受け致します)。

ご相談の前にご用意いただきたいもの

  • 直近2期分の決算書(個人事業主の方は確定申告書)と、今期の試算表
  • 導入を考えている設備や工事の見積書、またはおおよその金額のメモ
  • 新しい事業のイメージ(誰に、何を、いくらで、どのように売るか)
  • 従業員数と、1人当たりの給与の水準
  • GビズIDプライムアカウントの取得状況

すべてそろっていなくてもかまいません。無料相談では、投資の内容をうかがい、どの補助金の要件に合いそうか、申請までにどのくらいの準備期間が必要か、補助金を使わない場合の資金計画も含めて一緒に整理します。

申請支援のよくある質問

事業再構築補助金の申請は、今からでもお願いできますか?

事業再構築補助金の新規申請はできません

新規の応募申請受付は第13回公募(2025年3月26日締切)で終了しています。新しい事業への投資を考えている方は、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金など、いま公募中の補助金を一緒に検討しましょう。

申請を全部代行してもらえますか?

申請は事業者ご本人が行うのが前提です

電子申請はGビズIDプライムアカウントでご本人が行い、新事業進出・ものづくり商業サービス補助金では事業計画も申請者自身で作成することとされています。当事務所は、数字づくりや書類の確認、資金繰りの面から申請を支援します。

顧問契約がなくても相談できますか?

ご相談いただけます

まずは無料相談で、投資の内容と補助金の要件が合うかを確認します。採択後の会計処理や事業化状況報告まで見据えると、決算の数字を把握している顧問税理士が関わる方が進めやすいため、あわせてご提案することがあります。

不採択になったらどうなりますか?

補助金は受け取れませんが、次の公募回に再申請できる場合があります

再申請の条件は補助金ごとに公募要領で決められています。不採択の理由を振り返って計画を練り直すか、投資を小さくして自己資金や融資だけで進めるかを、資金繰りの面から一緒に検討します。

個人事業主でも申請できますか?

補助金によっては申請できます

小規模事業者持続化補助金は、個人事業主も対象になる小規模事業者向けの補助金です。新事業進出・ものづくり商業サービス補助金などは、公募要領の「補助対象者」の要件で、個人事業主が対象になるか、どの書類が必要かを確認します。

補助金が入金されるまでの資金は、融資で借りられますか?

金融機関に相談できる場合があります

補助金の採択を受けた設備投資について、入金までの立替資金や設備資金として融資を相談することは一般的に行われています。融資の可否や条件は金融機関の審査によるため、事業計画と資金繰り表をそろえて、早めに相談しましょう。

申請支援の報酬は、補助金の対象になりますか?

多くの補助金では、申請の支援にかかる費用は補助の対象になりません

補助の対象になる経費は、公募要領で経費の区分ごとに決められています。一方で、事業のために支払った支援の報酬は、税金の計算上は支払手数料などとして経費にできます。

事業再構築補助金で採択されています。実績報告だけ相談できますか?

ご相談ください

証拠書類の整理や会計処理、事業化状況報告に使う決算の数字の確認をお手伝いします。期限が迫っている場合は、事務局からの案内メールをお手元にご用意のうえ、お早めにご連絡ください。

まとめ

まとめ:受付終了を確認し、いまの補助金へ。事業再構築補助金は新規受付終了、後継は新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、計画・資金繰り・報告まで準備

事業再構築補助金は、2021年から13回の公募が行われましたが、新規の応募申請受付は第13回公募(2025年3月26日締切)で終了しています。その後の中小企業新事業進出補助金も公募を終え、2026年9月時点では「新事業進出・ものづくり商業サービス補助金」の第1回公募(締切:10月30日18時)が行われています。

新しい補助金では、売上減少の要件はない一方で、付加価値額の年平均4.0%以上の伸びや、1人当たり給与支給総額の年平均3.5%以上の増加といった目標を約束し、事業計画を申請者自身で作ることが求められます。目標を達成できない場合は返還を求められることもあります。

補助金の申請で時間がかかりやすいのは、申請書の入力そのものよりも、事業計画の数字の組み立てと、採択後の書類管理です。新しい補助金でもこの2点は変わりません。準備の時間は多めに見込んでおきましょう。

補助金は後払いで、採択後も交付申請・実績報告・事業化状況報告が続きます。補助金の額だけでなく、事業計画の数字、入金までの資金繰り、採択後の手続きまで見通したうえで申請を判断しましょう。

✓ 申請前のチェックリスト
  • その補助金は、いま公募中か(公式サイトと公募要領の日付を確認したか)
  • 投資の内容が、申請枠の目的と要件に合っているか
  • 付加価値額と賃上げの目標を、決算書の数字から説明できるか
  • 補助金が入金されるまでの資金を、自己資金や融資で確保できるか
  • 採択後の交付申請・実績報告・事業化状況報告を担当する人を決めたか

補助金を使った投資を考えたら、まずはご相談ください

福岡の野村税理士事務所は、認定経営革新等支援機関・freee認定アドバイザーとして、補助金の事業計画書づくり、資金繰り表の作成、採択後の実績報告や会計処理までサポートしています。毎月の数字をAIで分析する「AI月次分析レポート」で、事業計画と実績のずれも早めにつかめます。事業計画書の作成支援もあわせてご覧ください。

参考資料:事業再構築補助金 公式サイト(事業再構築補助金事務局)/事業再構築補助金「採択結果」/中小企業新事業進出補助金 公式サイト(中小機構)/中小企業新事業進出補助金 第4回公募要領/新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 公式サイト(中小機構)/新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 第1回公募要領/新事業進出・ものづくり商業サービス補助金 応募申請ガイド(第1回)/ものづくり補助金「スケジュール」/小規模事業者持続化補助金<一般型 通常枠>第20回公募要領/小規模事業者持続化補助金<創業型>第4回公募要領/中小企業庁「認定経営革新等支援機関」/福岡市「特定創業支援等事業」

※本記事は2026年9月時点の公表情報をもとに作成しています。補助金の要件・日程は変わることがあり、採択を保証するものではありません。申請の前に必ず最新の公募要領をご確認ください。

税金・お金のことなら野村税理士事務所へ

税金や資金繰りの課題を解決するなら、野村税理士事務所へご相談ください。

当事務所は、福岡を中心に企業経営者の税務と経営を支援している税理士事務所です。IT・Webにも強く、あらゆる業種の事業者様のクラウド会計の導入サポートを通じ、事業の安定化を図ります。

オンライン相談にも対応しており、遠方からでも専門家のアドバイスを受けることができます。初回のご相談は無料ですので、節税や資金調達でお悩みの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

執筆者
野村税理士事務所 代表 野村真一
野村 真一

野村税理士事務所代表 野村真一

税理士業界23年、野村税理士事務所代表でfreee認定アドバイザー。日本税理士会連合会、九州北部税理士会所属。認定経営革新等支援機関の認定事業者として事業再構築補助金の申請支援を行う。

YouTube・TikTokでは「税理士のむさん」として、税金・会計のポイントを短い動画で解説しています。
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