「社労士の資格を取ったらどんな就職先があるの?」
「未経験でも社労士として働ける?」
「年代ごとに成功しやすい就職活動のコツが知りたい」
こんな疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
社労士の資格を活かせる就職先には、社労士事務所や一般企業の人事・労務部門などさまざまな選択肢があります。
しかし、未経験からの就職には工夫が必要で、経験の積み方やアピールポイントを意識することが就職成功のカギとなります。また、20代・30代・40代・50代などそれぞれの年代に応じた就活の戦略も重要です。
この記事では、社労士の主な就職先を詳しく解説し、未経験から社労士として就職する方法や年代別の就活のコツについて紹介します。資格を活かしてキャリアアップしたい方や、社労士への就職・転職を考えている方はぜひ参考にしてください。
以下の記事では、社労士の通信講座・予備校のカリキュラムや料金などを比較解説しています。「どの講座を選べばいいのかわからない」「おすすめの講座が知りたい」という方はぜひあわせてご覧ください。

社労士の就職先は主に4種類!それぞれの仕事内容は?
1.社労士事務所(または社労士法人)
社労士事務所は社労士業務を専門に行う事務所で、顧問先企業の労務管理に関する様々な業務を担当します。
具体的には、以下のような業務が挙げられます。
- 労働保険・社会保険の手続き代行
- 給与計算
- 就業規則の作成・変更
- 労務相談
- 助成金の申請代行
社労士事務所では、それぞれ業種の異なる企業の労務管理をサポートするため、幅広い知識と経験を身につけることができます。
また、中小企業から大企業まで、規模の違う企業を担当することがあるため、多様な働き方を経験できるのも特徴です。
社労士としてのスキルアップを目指す方には、社労士事務所への就職がおすすめです。

2.会計事務所(または税理士法人)
会計事務所は企業の会計業務を代行する事務所です。
近年は、企業が会計と労務を一括して依頼したいというニーズが高まっており、会計業務に加えて労務管理のサポートも行う会計事務所が増えています。
会計事務所で働く社労士は、以下のような業務を担当します。
- 給与計算
- 労働保険・社会保険の手続き代行
- 年末調整
- 労務相談
会計事務所では会計の知識と労務の知識を組み合わせて、企業の経営をサポートすることができます。税理士と連携して業務を行うことも多いため、税務に関する知識も身につけることができます。
会計と労務の両方の知識を活かしたい方にとって、会計事務所への就職はおすすめの選択肢です。
3.弁護士事務所(または弁護士法人)
弁護士事務所は法律に関する業務を行う事務所で、近年の労働問題に関する紛争の増加により、弁護士事務所でも労務に関する専門家である社労士のニーズが高まっています。
弁護士事務所で働く社労士は、以下のような業務を担当します。
- 労働紛争に関する相談対応
- 資料の作成
- 労働法に関する調査
- 労務管理の助言
弁護士と協力して労働者の権利擁護や企業の労務管理をサポートするのが、社労士の主な業務です。
労働問題に関する専門知識を深めたい方にとって、弁護士事務所は非常にやりがいのある職場となるでしょう。訴訟に関わる経験を積むことができるのも弁護士事務所で働くことの魅力です。
4.一般企業の人事や総務部
一般企業の人事部や総務部では、従業員の採用から退職まで労務管理全般を担当します。
社労士の資格保有者(社労士に登録していない資格保有者も含む)は、労務管理の専門家として企業にとって非常に重要な存在です。一般企業で働く社労士は、以下のような業務を担当します。
- 採用
- 研修
- 人事評価
- 給与計算
- 社会保険の手続き
- 労務相談
- 安全衛生管理
- 就業規則の作成・変更
企業規模によっては、数百人から数千人規模の従業員の労務管理を担当することもあります。
企業の一員として従業員の働きやすい環境づくりに貢献したい方は、一般企業の社労士として就職するのがおすすめです。
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社労士は就職できないと言われる理由
理由①社労士資格を持っている人が増えている
社労士のニーズの高まりにより、社労士資格を保有者が増えていると言われています。
資格取得者が増えれば社労士の有資格者全体の数も増加し、結果として就職市場における競争が激化しています。
そのため、以前に比べて就職が難しくなっていると感じる人がいるかもしれません。
ただし、資格を持っているだけでなく、実務経験や専門知識、コミュニケーション能力など総合的なスキルを持つ人材は依然として高いニーズがあります。

理由②社労士事務所の求人が少ない
社労士の主な就職先の一つである社労士事務所ですが、求人数は特別多いわけではありません。特に、未経験者向けの求人は限られています。
社労士事務所は即戦力となる人材を求めている傾向があるため、未経験者は就職が難しいと感じるかもしれません。
しかし、社労士事務所によっては未経験者でも育成することを前提とした採用を行っている場合もあります。
また、はじめは正社員ではなく、アルバイトやパートとして経験を積んでから正社員を目指すという選択肢もあります。
理由③実務経験がある人が優遇されやすい
社労士に限らず、どの就職市場においても実務経験がある人が優遇されやすいです。
未経験者の場合、知識はあっても実務経験がないため、どうしても経験者と比較して不利になりがちです。
しかし、未経験者でも資格取得のための学習で得た知識や、他の仕事で培ったスキルをアピールすることで、 就職のチャンスを広げることができます。
また、積極的に研修に参加するなど自己研鑽に励む姿勢を示すことも重要です。

未経験から社労士として就職する方法
方法①他の資格やスキルをアピールする
社労士の資格に加えて、他の資格やスキルを持っている場合は積極的にアピールしましょう。
例えば、簿記や行政書士、中小企業診断士、ファイナンシャルプランナーなどの資格は社労士の業務との関わりが深いです。
社労士とのダブルライセンスを持っている人であれば、専門性が高い人材として評価されやすいです。
他に資格がない人でも、過去に人事・労務に関する知識、PCスキルなどがあれば就職活動において有利に働きます。
また、英語や中国語などの語学力もグローバル化が進む現代社会においては、大きなアピールポイントとなります。

方法②営業経験をアピールする
営業経験がある方は、社労士の就職活動時にその経験を積極的にアピールしましょう。
社労士の仕事は、専門知識を提供するだけでなく顧客とのコミュニケーションも非常に重要です。
顧客との信頼関係を築き、ニーズを的確に把握し、適切な提案を行う能力は社労士として成功するために不可欠です。そのため、営業経験で培ったコミュニケーション能力や提案力は、社労士の業務においても必ず役に立ちます。
未経験であっても営業経験をアピールすることで、即戦力として期待される可能性が高まります。
方法③熱意やポテンシャルをアピールする
未経験の場合、実務経験がない分熱意やポテンシャルをアピールすることが重要です。
「なぜ社労士を目指したのか」「社労士としてどのようなことを実現したいのか」 など、自分の言葉で熱意を伝えましょう。積極的に学ぶ姿勢や困難な課題にも果敢に挑戦する意欲を示すことも大切です。
採用担当者はあなたの将来性を見極めようとしているので、熱意とポテンシャルをアピールすることで、未経験でも採用される可能性が高まります。
方法④アルバイトやパートで実務経験を積む
正社員としての就職が難しい場合は、アルバイトやパートとして社労士事務所で経験を積むのも選択肢のひとつです。
アルバイトやパートであれば未経験でも採用されやすく、実務経験を積むことで正社員への道が開ける可能性もあります。
また、実際に社労士の仕事を体験することで、自分に合っているかどうかを見極めることにもつながります。
まずはアルバイトやパートからスタートし、徐々にスキルアップを目指すのも一つの方法です。
方法⑤求人が増えるタイミングを狙う
社労士の求人は時期によって増減します。一般的には、人事異動が多い時期や年末調整の時期などは求人が増える傾向にあります。
求人が増える時期に合わせて就職活動を行うことで、就職のチャンスを増やすことが可能です。
また、求人サイトやハローワークなどをこまめにチェックし、常に最新の情報を把握することも重要です。タイミングを逃さず、積極的に応募することで就職のチャンスを広げることができます。
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【年代別】未経験から社労士の就職・転職を成功させるコツ
20代|ポテンシャルと成長意欲を重視される
20代は社会人経験が浅いため、ポテンシャルと成長意欲が重視されやすいです。
社労士の資格取得を目指した理由や将来的にどのような社労士になりたいかなど、 具体的な目標を語ることで熱意と意欲をアピールしましょう。
また、積極的に学ぶ姿勢や新しい知識を吸収する能力を示すことも重要です。そのため、研修制度が充実している企業や、OJT制度がある企業を選ぶのもおすすめです。
20代なら未経験でも将来性があると判断されれば、採用される可能性は十分にあります。
30代|前職で培ったスキルや経験をアピールする
30代はある程度の社会人経験があるため、前職で培ったスキルや経験をアピールすることが重要です。
特に、人事・労務関連の経験があれば即戦力として期待されます。例えば、採用、研修、給与計算、社会保険の手続きなどの経験は社労士の業務に直接活かすことができます。
また、営業、企画、マーケティングなどの経験も顧客とのコミュニケーションや提案に役立つので、他に役立つ経験がないか自分の経歴を棚卸しすることが大切です。
前職の経験を活かして、社労士としてどのように貢献できるかを具体的に説明しましょう。
30代未経験から社労士転職を考えている方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

40代|他の人と差別化を図る
40代は経験豊富な人材が多い分、他の人と差別化を図ることが重要です。
特定の分野に特化した専門知識やマネジメント経験などをアピールすることが大切です。
例えば、労務コンサルティング、年金相談、助成金申請などの専門知識があれば、社労士を雇用する企業にとって高く評価される傾向にあります。
また、チームを率いた経験やプロジェクトを成功させた経験なども高く評価される材料になります。
そのため、40代が社労士に就職するなら、自分の強みを明確にし効果的にアピールすることで、採用担当者の印象に残すことが重要です。
40代未経験から社労士転職を考えている方は、ぜひ以下の記事もご覧ください。

50代|マネジメント経験や専門性をアピールする
50代は経験と知識を豊富に持っているかどうかが評価されるため、未経験からの転職は非常に難しいです。
しかし、マネジメント経験や特定の分野における専門性をアピールすることができれば、就職・転職に成功する可能性を高めることができます。
例えば、人事部長や総務部長などの経験は、企業の労務管理体制を構築する上で非常に役立ちます。また、労働法に関する深い知識や労働紛争解決の経験などもあれば、高く評価されやすいです。
自分の経験を活かして、企業にどのような貢献ができるかを具体的に説明しましょう。そのほか、年齢に関係なく常に新しい知識を学び続ける姿勢を示すことも重要です。
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社労士になるには?社労士に就職するまでの流れ
社労士になる流れは大きく次のとおりです。
- 社労士試験に合格する
- 全国社会保険労務士会連合会に登録する
社労士試験は難易度が高い国家試験のひとつで、合格率は例年6%〜7%と狭き門です。試験に合格するためにはしっかりとした勉強計画を立て、継続的に学習する必要があります。
しかし、社労士試験に合格しただけでは社労士として働くことはできず、試験合格後に全国社会保険労務士会連合会に登録しなければなりません。
登録には2年以上の実務経験が必要で、実務経験がない場合は社労士事務所などで経験を積むか、あるいは連合会が実施する講習を修了ことで登録することが可能です。

社労士試験の合格を目指すなら通信講座・予備校を利用する
社労士試験は非常に難易度の高い試験です。独学で合格することも不可能ではありませんが、社労士試験に合格する人の多くは、実務経験者や通信講座・予備校をカリキュラムを受講した人です。
膨大な出題範囲のうち、試験に出題される傾向の問題を効率よく学習し、短期合格を目指すなら通信講座・予備校を利用するのがおすすめです。
通信講座や予備校では、試験対策に特化したカリキュラムや教材が用意されており、 専門講師による指導を受けることができます。
また、同じ目標を持つ仲間と切磋琢磨することでモチベーションを維持することができます。
以下の記事では、社労士の通信講座・予備校のカリキュラムや料金などを比較解説しています。「どの講座を選べばいいのかわからない」「おすすめの講座が知りたい」という方はぜひあわせてご覧ください。

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まとめ
戦略的に就職活動を進めれば、未経験でも社労士として就職できる可能性が十分にあります。
社労士の資格だけではなく、他の資格やスキルをアピールしたり、営業経験を活かしたり、熱意やポテンシャルを伝えたりするなど様々な方法で自分の価値を高めることが重要です。
また、年代によって企業が求めるスキルや経験が異なるため、年代に合わせたアピールをすることも大切です。
社労士への就職・転職を考えたら、まずは社労士試験の合格を目指して勉強を始めましょう。
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