多くの人が挑戦する税理士試験。しかし、簡単だったと感じる人もいます。本記事では税理士監修のもと、税理士試験の難易度について分析し合格への道筋を解説します。
税理士試験は簡単だった?試験に合格する人の共通点
税理士試験は、科目数が多く試験範囲も広いため膨大な量の学習が必要となります。
多くの合格者は以下の3つの要素を兼ね備えていると言われています。
- 目標達成に対する強い意志がある
- 効率的な学習方法を身につけている
- 継続的に努力ができる
税理士試験は長期間にわたる学習が必要となるため、目標達成への強い意志と意識が不可欠です。合格への強い意志を持ち目標を常に意識することで、モチベーションを維持し、困難な状況にも立ち向かうことができます。
また、税理士試験の膨大な勉強範囲を網羅的に学習するためには、効率のいい学習方法を身につけることが重要です。
「過去問を繰り返し解く」「重要ポイントをまとめる」など、自分に合った学習スタイルを見つけましょう。効率的な学習方法を習得することで、短期間で学習を進めることが可能です。
そのほか、税理士試験は一夜漬けといった一朝一夕に合格できるものではありません。合格するためには継続的な努力が必要です。
計画的に学習を進めて定期的に復習を行い、常に学習を継続することで、着実に実力を積み重ねていく必要があります。
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税理士試験は本当に難しいの?ほかの資格試験と比較
税理士試験 VS 公認会計士試験
税理士試験と公認会計士試験は、どちらも会計や税務に関する専門知識を必要とする難関資格です。
税理士 | 公認会計士 | |
---|---|---|
特徴 | ・科目合格制を採用 ・1科目ずつ合格を積み重ねられる ・長期的な学習計画を立てやすい ・働きながらでも合格を目指しやすい | ・一括合格の方式 ・短答式試験と論文式試験の2段階構成 ・試験範囲が広い ・一括合格のため、短期間で集中的に学習しないといけない |
科目数 | 全11科目 計5科目合格(必修2科目、選択3科目) | 短答式試験は4科目 論文式試験は5科目 |
合格率 | 各科目10%〜20% ※全科目合格までは10%前後 | 約7%〜10% |
受験者の傾向 | 仕事をしながら勉強する社会人が多い | 大学生や新卒者が多い |
難易度 | 公認会計士と比べると易しい | 難しい |
業務の範囲 | 税務に特化した業務 (税務代理や税務書類の作成、税務相談など) | 監査業務を中心とした業務 (財務諸表の監査やコンサルティング業務など) |
税理士試験は会計や税務に関する幅広い知識を問われるのに対し、公認会計士試験は、会計基準や監査に関する専門的な知識を深く問われるといった違いがあります。
そのため、税理士試験は比較的基礎的な知識を幅広く学習する必要があり、公認会計士試験は高度な専門知識の習得が必要です。
また、税理士試験は1科目ずつ合格を積み重ねられるので長期的に学習計画を立てやすく、働きながらでも合格を目指せるのが特徴です。一方、公認会計士は一括合格の方式なので、まずは4科目の短答式試験に合格ご、5科目の論文式試験に合格することで公認会計士として登録・業務開始することができます。
どちらの試験が難しいかについては、受験者の経歴や学習方法によって異なります。会計や税務の知識がある程度ある人にとっては税理士試験のほうが取り組みやすく、会計基準や監査に強い興味がある人は公認会計士試験のほうが取り組みやすいでしょう。
司法試験と税理士試験の違い
税理士試験と同様、士業系の資格試験に司法試験があります。
司法試験に合格すれば弁護士や裁判官、検察官など法律実務家として活躍できるほか、税理士や弁理士の資格を取得することも可能です。
また、司法試験は法律に関する専門知識を深く学ぶ試験で、法律解釈や論理的思考能力が重視されます。
税理士試験とは全く異なる分野の試験で、法律の条文解釈や判例研究など、高度な法律知識を必要とするため非常に難易度が高い試験と言われています。
そのため、法律に興味があり、論理的な思考能力を磨きたいと考えている人にとっては、司法試験が適していると言えるでしょう。
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税理士試験の科目別合格率
令和元年度〜令和5年度(2019年〜2023年)までの税理士試験の科目別合格率をまとめました。
科目名 | 令和5年 | 令和4年 | 令和3年 | 令和2年 | 令和元年 |
---|---|---|---|---|---|
簿記論 | 17.4% | 23.0% | 17.4% | 22.6% | 18.8% |
財務諸表論 | 28.1% | 14.8% | 23.9% | 19.0% | 18.0% |
所得税法 | 13.8% | 14.1% | 14.1% | 12.0% | 12.4% |
法人税法 | 14.0% | 12.3% | 12.3% | 16.1% | 14.1% |
相続税法 | 11.6% | 14.2% | 14.2% | 10.6% | 11.4% |
消費税法 | 11.9% | 11.4% | 11.9% | 12.5% | 12.0% |
酒税法 | 12.7% | 13.2% | 13.2% | 13.9% | 14.0% |
国税徴収法 | 13.9% | 13.8% | 13.8% | 12.2% | 12.1% |
住民税 | 14.7% | 17.2% | 17.2% | 18.1% | 17.0% |
事業税 | 16.4% | 14.1% | 14.1% | 13.1% | 14.0% |
固定資産税 | 17.3% | 18.4% | 18.4% | 13.5% | 13.5% |
参照:税理士試験|国税庁
税理士試験が「簡単だった」と語る合格者の勉強法とは?
試験勉強を効率的に進める3つのコツ
税理士試験に合格した人の中には、「思ったより簡単だった」と感じる人もいます。簡単だったという人は、以下のような勉強法で取り組んでいます。
- 基礎知識の積み重ねに力を入れる
- 過去問演習を徹底的に行う
- 自分に合った学習方法を見つける
税理士試験は、基礎知識を積み重ねることが重要です。基礎知識をしっかりと固めて理解することで、応用問題にも対応できるようになり試験が簡単だと感じるようになるかもしれません。
過去問演習も非常に重要で、繰り返し過去問を解くことで試験の傾向を掴み、出題パターンを理解することができます。徹底的に演習すれば試験本番で落ち着いて問題に取り組むことにもつながり、試験をより簡単に感じられるでしょう。
また、自分に合った学習方法を見つけることも大切です。効率的な学習方法を見つければ、短期間で知識を身につけることができ、予想よりも短い期間での合格を目指せます。
勉強時間を上手に確保する方法3つ
税理士試験は膨大な量の学習が必要となるため、効率的に勉強時間を確保することが重要です。そのためには、以下のポイントを意識することが大切です。
- 目標設定とスケジュールを管理する
- 集中力をコントロールする
- 学習環境を整える
まずは試験合格までの具体的な目標を設定し、その目標達成のために必要な学習時間を見積もります。そして、その目標達成のために、具体的なスケジュールを作成します。
スケジュールを作成することで、学習の進捗状況を把握し計画的に学習を進めることが可能です。
学習を進めるためには集中力が必要ですが、集中して勉強するためには適切な休憩も必要です。たとえば1時間集中したら5分程度休憩を取るなど、メリハリをつけて学習を進めましょう。
また、集中しやすい時間帯を見つけて、その時間帯に重要な科目を学習するなどの対策も効率的な学習法のひとつです。
そのほか、学習環境を整えることも重要です。静かな場所を選び、机や椅子など快適な学習環境を確保しましょう。スマートフォンやテレビなど、気を散らすものを排除する必要もあります。
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モチベーションを維持する秘訣
長期間にわたる税理士試験の学習では、モチベーションを維持することが非常に重要です。モチベーションを維持するためには以下の方法が有効です。
- 目標を常に意識する
- 勉強仲間を作る
- 自分にご褒美を与える
目標を常に意識することでモチベーションを維持することができます。目標を常に意識するために、あらかじめ具体的な行動計画を立てておき、その計画を実行して進捗を管理することをおすすめします。
勉強仲間を作ることも大切で、仲間と情報交換したり一緒に勉強したりすることでモチベーションを維持できます。勉強仲間を作る方法として、オンラインコミュニティやセミナーなどに参加するほか、予備校に通うのも選択肢のひとつです。
また、目標を達成したり学習目標をクリアしたりしたら自分にご褒美を与えると決めていると、モチベーションを維持することにつながります。
以下の記事では、税理士試験の講座を開講している予備校について比較解説しているので、ぜひあわせてご覧ください。

税理士試験が難しいと感じたときは?難しさを感じる科目は早めに克服する
税理士試験では、科目によって難易度が異なります。特に難しいと感じる科目がある場合は、以下の対策に取り組んでみましょう。
- 苦手科目を克服する
- 問題集を活用し理解度を把握する
- 参考書を読み込む
税理士試験の科目で苦手科目がある場合、早いうちから克服することが重要です。苦手科目を放置すると、他の科目の学習にも影響を与えてしまう可能性があるため、あえてはじめから苦手科目を重点的に学習することをおすすめします。
苦手科目は問題集を解くことで自分の理解度を把握することができます。特に、間違えた問題を重点的に復習しましょう。
問題集を解くと同時に参考書を読み込み、基礎知識を固めましょう。重要なポイントをまとめたりノートに書き留めたりすると、より理解度を高められます。
まとめ
税理士試験は確かに難関資格ですが、合格することは決して不可能ではありません。
むしろ、しっかりと準備し適切な準備と学習方法を身につけることで、試験を簡単に感じることもできるでしょう。 本記事で紹介した内容を参考に、自分に合った学習方法を見つけてぜひ税理士試験に挑戦してみてください。
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