「取引先への手土産って、経費で処理しても大丈夫?」「勘定科目は交際費?それとも会議費や雑費?」「法人だと、1人1万円までなら交際費にならないと聞いたけれど本当?」
手土産は、取引先への訪問やお礼、お詫びの場面でよく使われる支出です。ところが、誰に・何のために渡したかによって勘定科目が変わり、法人の場合は税金の計算で経費(損金)にできる金額に上限があるため、処理を間違えやすい費用でもあります。
結論からお伝えすると、取引先など特定の相手に渡す手土産は、金額にかかわらず原則「交際費(接待交際費)」です。「1人あたり1万円以下なら交際費から除外できる」ルールは飲食代だけの特例で、菓子折りなどの手土産には使えません。一方、社内会議のお茶菓子は会議費、不特定多数に配る社名入りグッズは広告宣伝費、社員へのお土産は福利厚生費と、目的と相手で使い分けます。
この記事では、手土産代の勘定科目の選び方、ケース別の仕訳例、法人の交際費の損金算入のルール(2026年9月時点)、個人事業主の注意点、消費税・インボイスの扱い、領収書の残し方まで、福岡の税理士がわかりやすく解説します。
この記事でわかること
- 手土産代が経費になるケース・ならないケース
- 交際費・会議費・広告宣伝費・福利厚生費の使い分けと仕訳例
- 法人の交際費の損金算入のルール(中小法人の年800万円、1人1万円基準)
- 手土産の消費税率(8%と10%)とインボイスの注意点、領収書の残し方
手土産代は経費になる?認められるケース・認められないケース
- 家族や友人への旅行のお土産
- 事業と関係のない知人への贈り物
- 取引内容に比べて高額すぎる品物
- 取引先訪問時に持参する菓子折り
- 契約や紹介のお礼、お詫びの品
- 社員や会議の参加者向けのお茶菓子
事業に関係する手土産代は、経費として計上できます。経費とは、売上を得るために必要な支出のことです。取引先との関係を良好に保つための手土産は、将来の取引や売上につながる支出と考えられるため、事業の経費になります。
ただし、経費にするには「事業のために必要だった」と客観的に説明できることが前提です。同じお菓子でも、商談のために持参したものなら経費、家族への旅行土産なら私的な支出(家事費)になります。支出の中身は同じでも、目的と相手で扱いが変わる点が手土産代の難しいところです。
経費として認められない手土産代
代表的なのは、家族や友人への個人的なお土産です。旅行先で買ったお土産を「取引先にも少し配ったから」と全額経費にするのは認められません。事業用とプライベート用を一緒に買ったときは、事業で渡した分だけを経費にし、残りは自分の支出として分けましょう。
事業と関係のない知人への贈答品、趣味の集まりへの差し入れなども、個人的な付き合いの範囲とみなされ、経費にはできません。また、事業に関係する相手であっても、取引の規模に比べて社会通念上あまりに高額な品物は、経費性を疑われやすくなります。高額な品物ほど、渡した理由を記録しておくことが大切です。
経費として認められる手土産代
もっとも一般的なのは、取引先を訪問するときに持参する菓子折りです。商談や打ち合わせを円滑に進める目的があるため、事業に必要な支出と判断されやすく、勘定科目は「交際費(接待交際費)」になります。契約や紹介へのお礼、納期遅れなどのお詫びの品、取引先の開店祝い・移転祝いの品も同じ扱いです。
そのほか、社内会議や打ち合わせで出すお茶やお菓子、展示会で不特定多数の来場者に配るノベルティグッズ、出張した社員が職場に買ってくるお土産なども経費になります。ただし、これらは交際費ではなく、次の章で説明する別の勘定科目で処理します。
手土産代の勘定科目は4つ|目的と相手で使い分ける
| 勘定科目 | 使う場面 | 具体例 | 法人の損金算入の制限 |
|---|---|---|---|
| 交際費(接待交際費) | 取引先など特定の相手への贈答 | 訪問時の菓子折り、お礼・お詫びの品、お中元・お歳暮 | あり(限度額あり) |
| 会議費 | 会議・打ち合わせの参加者に出す飲食物 | 会議のお茶・コーヒー・お菓子・弁当 | なし(通常要する費用の範囲) |
| 広告宣伝費 | 不特定多数への宣伝目的の配布 | 社名入りのカレンダー・タオル・ボールペン | なし |
| 福利厚生費 | 従業員全体のための支出 | 出張社員が職場に買ってくるお土産 | なし(全員が対象で常識的な金額) |
手土産代の勘定科目は一つではありません。使い分けの基準は、①渡す相手が社外の特定の人か、不特定多数か、社内の人か、②目的が関係づくりか、会議の進行か、宣伝か、の2点です。上の表で当てはまる行を探すと、迷わずに選べます。
①交際費(接待交際費)|取引先への菓子折りやお礼の品
交際費は、得意先や仕入先など事業に関係のある相手を接待したり、贈り物をしたりするための費用です。手土産の仕訳でもっとも多く使う科目で、訪問時の菓子折り、お中元・お歳暮、開店祝いの品などが当てはまります。特定の相手との関係を深めるための贈答は、金額の大小にかかわらず交際費として処理するのが原則です。
会社によっては「接待交際費」「交際費」のどちらかの名前で科目を作っています。名前はどちらでもかまいませんが、法人の場合は決算のときに交際費の合計額を集計して損金算入の計算をするため、交際費に当たる支出は同じ科目にまとめておきましょう。
②会議費|会議で出すお茶やお菓子
会議費は、社内の会議や取引先との打ち合わせで、参加者に飲み物や軽食を出すための費用です。会議のために用意したお茶、コーヒー、お菓子、昼をまたぐ会議の弁当などが当てはまります。国税庁も、会議に関連して茶菓・弁当などを出すために通常要する費用は、交際費等に含まれないとしています。
ただし、会議の実態がないのに会議費で処理したり、会議の場にふさわしくない高額な料理やお酒を出したりすると、交際費と判断されることがあります。会議の日時・参加者・議題をメモしておくと安心です。なお、打ち合わせ先に「持って帰ってください」と渡すお菓子は、会議で出すものではなく贈答なので交際費です。
③広告宣伝費|不特定多数に配る社名入りグッズ
広告宣伝費は、不特定多数の人に自社の商品やサービスを知ってもらうための費用です。社名やロゴを入れたカレンダー、手帳、うちわ、タオル、ボールペンなどを配る費用が当てはまります。国税庁は、カレンダーや手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいなどを贈るために通常要する費用は、交際費等に含まれないとしています。
広告宣伝費と交際費の違いは、配る相手が「不特定多数」か「特定の相手」かです。展示会の来場者全員に配るなら広告宣伝費ですが、特定の取引先だけに高価な社名入りの品を贈る場合は、宣伝ではなく贈答として交際費になる可能性があります。
④福利厚生費|社員向けのお土産
福利厚生費は、従業員の働きやすさや意欲を高めるための、給与以外の支出です。出張した社員が「職場のみなさんへ」と買ってくるお菓子や、創立記念日に全員へ配る記念品などが当てはまります。
福利厚生費にするには、①従業員全員(部署や支店単位でもよい)を対象にしていること、②社会通念上妥当な金額であることの2つがポイントです。特定の社員だけに高価な品を渡すと、その人への給与(現物給与)とされ、所得税の源泉徴収が必要になることがあります。また、個人事業主本人や家族だけのためのお土産は、福利厚生費にはなりません。
【ケース別】手土産代の仕訳例
| 借方 | 貸方 | 金額 | 摘要 |
|---|---|---|---|
| 交際費 | 現金 | 3,240円 | A社訪問時の手土産(菓子折り) |
| 会議費 | 現金 | 2,000円 | 定例会議用の茶菓子(10名分) |
| 広告宣伝費 | 普通預金 | 55,000円 | 〇〇展示会の配布用ボールペン |
| 福利厚生費 | 未払金(立替) | 1,500円 | 大阪出張の職場向けお土産(山田立替) |
| 交際費 | 未払金 | 5,400円 | B社へ契約お礼の品(法人カード) |
ここからは、上の表の仕訳を1つずつ解説します。仕訳とは、取引を「借方(左側)」と「貸方(右側)」に分けて記録することです。手土産代の場合、借方に費用の科目(交際費など)、貸方に支払い方法(現金、普通預金、未払金など)を書きます。
①取引先へ菓子折りを持参した場合(交際費)
取引先のA社を訪問するときに、税込3,240円の菓子折りを現金で買ったケースです。特定の相手への贈答なので交際費で処理します。摘要(取引の説明欄)には「A社訪問時の手土産」のように、渡した相手と目的を具体的に書いておきましょう。後から帳簿を見返したときにすぐ内容がわかり、税務調査でも説明しやすくなります。
②会議で茶菓子を出した場合(会議費)
社内の定例会議で、参加者10名分のお茶とお菓子を2,000円分、現金で買ったケースです。会議に付随する飲食物なので会議費になります。摘要には「〇月〇日 定例会議用茶菓子」と書き、会議の議事録や参加者がわかるメモを残しておくと、客観的な証拠になります。
③展示会で社名入りグッズを配った場合(広告宣伝費)
展示会のブースで来場者に配るため、社名入りのボールペンを55,000円分作り、普通預金から振り込んだケースです。配る相手が不特定多数なので広告宣伝費です。配り切れずに大量に残った場合、法人では期末に未使用分を「貯蔵品」(資産)として計上する考え方もあるため、毎年一定量を作って使っているかどうかも含めて管理しておきましょう。
④出張した社員が職場へのお土産を立て替えた場合(福利厚生費)
社員が出張先で職場向けのお菓子を1,500円で買い、自分のお金で立て替えたケースです。精算するまでは会社がその社員にお金を借りている状態なので、貸方は「未払金」(または「立替金」の名前の負債科目)にします。後日、現金で精算したときに「未払金/現金」の仕訳を切ります。会社の現金から直接払った場合は、最初から貸方を「現金」にします。
⑤クレジットカードで支払った場合(未払金)
B社への契約お礼の品5,400円を法人カードで買ったケースです。カードで払った時点ではまだ口座からお金が出ていないため、貸方は「未払金」にします。後日カード代金が引き落とされたら「未払金/普通預金」の仕訳で消し込みます。カードの利用明細だけでは何を誰に渡したかがわからないため、お店のレシートも一緒に保存しましょう。
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法人は要注意|交際費の損金算入の上限と「1人1万円」基準

法人の場合、交際費は会計上は費用でも、法人税の計算では原則として損金(税金の計算で差し引ける費用)になりません。ただし、会社の規模に応じて一定額までは損金にできる特例があります。手土産代は交際費の代表なので、法人はこのルールを押さえておく必要があります。
資本金ごとの損金算入のルール
| 会社の規模(期末の資本金) | 損金にできる交際費 |
|---|---|
| 1億円以下の中小法人 | ①年800万円までの定額控除か、②接待飲食費の50%か、有利な方を選べる |
| 1億円超100億円以下 | 接待飲食費の50%のみ |
| 100億円超 | 全額が損金にならない |
出典:国税庁 タックスアンサーNo.5265「交際費等の範囲と損金不算入額の計算」(資本金1億円以下でも、資本金5億円以上の法人の100%子会社などは中小法人の特例の対象外です)
多くの中小企業に関係するのは、資本金1億円以下の中小法人のルールです。年800万円(事業年度が12か月未満なら月割り)までは交際費を損金にできるため、手土産代を含む交際費の合計が年800万円以内なら、基本的に全額が損金になります。上のグラフのように、交際費が800万円を超える会社では、①と②のどちらが有利かを計算して選びます。
この中小法人の定額控除と接待飲食費50%の特例は、令和6年度税制改正で適用期限が3年延長されました(財務省「令和6年度税制改正」パンフレット)。2026年(令和8年)度の税制改正では、交際費の制度の改正はありません(財務省「令和8年度税制改正の大綱」法人課税)。期限が近づいているため、今後の税制改正の内容を確認していきましょう。
「1人あたり1万円以下」の基準は飲食費だけの特例
2024年(令和6年)4月1日以後に支出した飲食費のうち、参加者1人あたり1万円以下のものは、交際費等から除かれ、全額を損金にできます(それ以前は5,000円以下)。ただし、これはあくまで「飲食その他これに類する行為」のための費用、つまり接待での食事代などに限った特例です。
手土産のような物品の贈答は対象外です。3,000円の菓子折りも、1万円以下だからといって交際費から外すことはできません。また、1万円以下の飲食費の特例を使うには、飲食の年月日、参加した得意先などの氏名や名称とその関係、参加人数、金額、お店の名前と所在地を記載した書類を保存する必要があります。社内の人だけでの飲食(社内飲食費)は、1人1万円以下でも対象になりません。
なお、飲食店で取引先と食事をした後、その店のお料理を持ち帰り用のお土産として渡した場合は、飲食に付随する費用として飲食費に含めて考えるのが一般的です。一方、お中元・お歳暮のように食べ物の詰め合わせを贈る費用は、飲食費には当たらないとされています。判断に迷うときは、税理士に確認しましょう。
消費税の経理方式にも注意が必要です。税抜経理(消費税を別に記帳する方式)の会社は税抜金額で、税込経理の会社は税込金額で1万円以下かどうかを判定します。

個人事業主の手土産代|上限はないが「事業との関連」が必須

個人事業主の場合、法人のような交際費の損金算入の上限はありません。事業に必要な交際費であれば、金額にかかわらず必要経費にできます。これは法人との大きな違いです。
その代わり、個人事業主は事業と私生活の境目があいまいになりやすいため、税務上は「本当に事業のための支出か」を厳しく見られます。家族旅行のお土産や友人へのプレゼント、事業と関係のない付き合いの贈り物は経費にできません。事業用とプライベート用を一緒に買ったときは、事業で渡した分だけを経費にし、残りは「事業主貸」(事業のお金を個人のために使ったことを表す科目)で処理します。
売上に比べて交際費が極端に多い、毎月同じお店で高額な手土産を買っている、といった状態は、税務調査で内容を確認されやすくなります。渡した相手、目的、その後の取引とのつながりを説明できるよう、領収書に一言メモを残しておきましょう。
▶ あわせて読みたい:個人事業主の交際費の使いすぎはいくら?上限はある?使いすぎた場合のリスクを解説
個人事業主が手土産代を経費にするときのチェックポイント
- 渡した相手は、取引先・見込み客・紹介者など事業に関係のある人か
- 渡した目的(訪問、お礼、お詫び、お祝いなど)を説明できるか
- 金額は、取引の内容や相手との関係から見て常識的な範囲か
- 自分や家族の分を一緒に買っていないか(買ったなら分けて処理)
なお、個人事業主が自分用に買ったおやつや、家族と食べるお菓子は、仕事中に食べるものでも原則として経費になりません。従業員を雇っている場合に、従業員全員のために買ったお茶菓子は福利厚生費にできますが、事業主本人や同居の家族だけが対象のものは対象外です。
手土産代の消費税とインボイス|8%と10%の違いに注意
| 手土産の種類 | 消費税率 | ポイント |
|---|---|---|
| お菓子・果物・お茶などの食品 | 8%(軽減税率) | 飲食料品は軽減税率の対象 |
| お酒(ビール・日本酒・ワインなど) | 10% | 酒類は軽減税率の対象外 |
| 花束・雑貨・タオルなど | 10% | 食品以外は標準税率 |
| お菓子と器などのセット | 8%または10% | 税抜1万円以下で食品の価額が3分の2以上なら8% |
| 商品券・ギフトカード | 非課税 | 購入時は消費税がかからない |
手土産は、品物によって消費税率が変わります。お菓子や果物などの飲食料品は8%の軽減税率ですが、お酒や花、雑貨は10%の標準税率です。お菓子と陶器の器のように食品と食品以外がセットになったもの(一体資産)は、税抜価額が1万円以下で、食品の部分の価額が全体の3分の2以上なら、全体が8%になります。
課税事業者(消費税を納める事業者)が仕入税額控除を受けるには、原則としてインボイス(適格請求書)の保存が必要です。デパートや菓子店のレシートは、登録番号や税率ごとの消費税額が書かれていれば簡易インボイスとして使えます。受け取ったら、登録番号が印字されているかを確認しておきましょう。
支払先が免税事業者などでインボイスがもらえない場合でも、経過措置により一定割合を控除できます。控除できる割合は2026年9月30日までは80%、2026年10月1日から2028年9月30日までは70%です(令和8年度税制改正で見直し)。また、基準期間の課税売上高が1億円以下の事業者などは、2029年9月30日までは税込1万円未満の仕入れについてインボイスの保存がなくても帳簿の記載で控除できる「少額特例」があります(国税庁 タックスアンサーNo.6498)。
商品券やギフトカードを手土産として渡す場合、購入時の消費税は非課税で、勘定科目は交際費です。消費税の計算では課税仕入れにならないため、会計ソフトの税区分を「非課税」や「対象外」に設定するのを忘れないようにしましょう。
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手土産代の領収書の残し方と会計ソフトでの管理

手土産代は、支払った事実だけでなく「誰に・何のために渡したか」が経費かどうかの判断材料になります。領収書の受け取り方と保存の仕方を決めておくと、日々の記帳も税務調査への備えも楽になります。
ポイント①領収書の記載事項を確認する
領収書を受け取ったら、その場で次の項目が書かれているかを確認しましょう。後から不備に気づいて再発行を頼むのは手間がかかります。
- 発行者の名称(インボイスの場合は登録番号も)
- 取引年月日
- 品名などの取引内容(「お品代」より「菓子折り代」の方が望ましい)
- 金額(インボイスの場合は税率ごとの金額と消費税額)
- 宛名(自社の正式名称。簡易インボイスのレシートは省略可)
レシートしか出ない場合は、余白や裏面に「〇〇社 △△様へ 契約のお礼」のように相手先と目的を手書きしておくと、証拠としての信頼性が高まります。
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ポイント②保存期間を守り、電子保存も活用する
領収書などの書類は、法人は原則7年間(欠損金の繰越控除を受ける事業年度は10年間)保存する必要があります。個人事業主は、青色申告なら領収書などは原則7年間(一部の書類や、前々年の所得が300万円以下の場合などは5年間)、白色申告なら原則5年間です。
紙の領収書は、スマートフォンで撮影したりスキャンしたりして、電子帳簿保存法の要件(改ざん防止と、日付・金額・取引先で検索できること)を満たして保存することもできます。また、ネット通販で手土産を買い、領収書をメールやPDFで受け取った場合は、紙に印刷するのではなくデータのまま保存するのがルールです。
ポイント③会計ソフトで仕訳と証憑をまとめて管理する
freeeなどのクラウド会計ソフトを使うと、銀行口座やクレジットカードの明細を自動で取り込み、「このお店の支払いは交際費」といったルールを登録して仕訳を効率化できます。スマートフォンで撮った領収書の画像を仕訳に紐づけて保存できるため、「どの支出が誰への手土産か」を後からすぐに確認できます。
ただし、同じお菓子屋さんでの支払いでも、取引先への手土産なら交際費、会議のお茶菓子なら会議費と科目が変わります。自動仕訳に任せきりにせず、月に一度は交際費と会議費の中身を見直しましょう。
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手土産代のよくある質問

まとめ

手土産代は、事業に関係するものであれば経費にできます。勘定科目は「誰に・何のために渡したか」で決まり、取引先など特定の相手への贈答は交際費、会議のお茶菓子は会議費、不特定多数へのノベルティは広告宣伝費、社員向けのお土産は福利厚生費が基本です。
法人の場合、交際費には損金算入の上限があります。資本金1億円以下の中小法人は年800万円までか接待飲食費の50%かを選べますが、「1人1万円以下」の除外は飲食費だけの特例で、菓子折りなどの手土産には使えません。個人事業主には上限がない代わりに、事業との関連を説明できることが大前提です。
手土産はお菓子なら8%、お酒や花なら10%と消費税率も変わります。領収書には相手先と目的をメモし、会計ソフトで証憑と一緒に管理して、税務調査でも説明できる状態にしておきましょう。
交際費や勘定科目の処理で迷ったら
福岡の野村税理士事務所では、日々の仕訳のご相談から、交際費の損金算入の計算を含む決算・確定申告までサポートしています。freee認定アドバイザーとしてクラウド会計の設定や自動仕訳のルールづくりをお手伝いし、毎月の数字をAIで分析する「AI月次分析レポート」で、交際費などの経費の使い方もわかりやすくお伝えします。
参考資料:国税庁 タックスアンサーNo.5265「交際費等の範囲と損金不算入額の計算」/財務省「令和6年度税制改正」パンフレット(法人課税)/財務省「令和8年度税制改正の大綱(法人課税)」/国税庁「消費税の軽減税率制度について」/国税庁 タックスアンサーNo.6498「適格請求書等保存方式(インボイス制度)」
※本記事は2026年9月時点の公表情報をもとに作成しています。仕訳例や計算例は一般的な考え方を示したもので、個別の状況によって処理が異なる場合があります。具体的な判断は税理士等の専門家にご相談ください。

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野村税理士事務所代表 野村真一
税理士業界23年、野村税理士事務所代表でfreee認定アドバイザー。日本税理士会連合会、九州北部税理士会所属。認定経営革新等支援機関の認定事業者として事業再構築補助金の申請支援を行う。
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