「税理士事務所って、毎日どんな仕事をしているの?」
「未経験からでも転職できる?専門知識がないと厳しいのでは……」
税理士事務所(会計事務所)と聞くと、高い専門性や「数字に厳しい」というイメージがあり、興味はあってもハードルを高く感じてしまう方は多いはずです。
しかし、実際は、企業の経営を影で支えるやりがいに満ちた仕事です。
特に近年は、単純なデータ入力だけでなく、経営コンサルティングやIT導入支援など、活躍の幅は大きく広がっています。
これから税理士事務所で働きたい、税理士を目指しているという方は、どのポジションからキャリアをスタートさせるかしっかり把握しておくことが大切です。
この記事では、税理士事務所の主要な6つの仕事内容から、職種別の役割分担、そして未経験から転職を成功させるための4つのポイントを徹底解説します。
年間を通じた忙しさのサイクルや向いている人の特徴についても詳しく触れていますので、税理士業界への第一歩を踏み出すためのガイドとしてぜひ活用してください。

野村税理士事務所代表 野村真一
税理士業界20年、野村税理士事務所代表でfreee認定アドバイザー。日本税理士会連合会、九州北部税理士会所属。認定経営革新等支援機関の認定事業者として事業再構築補助金の申請支援を行う。
税理士事務所の役割とは?個人や企業の税務・会計をサポートする
税理士事務所の役割は、個人や企業が抱える税務と会計の課題を解決し支援することにあります。
企業が正確に納税し、健全な経営状態を維持するためには、高度な専門知識が欠かせません。
日々の帳簿作成業務をはじめ、年に一度発生する決算申告の代行業務まで幅広く対応するのが税理士事務所の務めです。
会計事務所と税理士事務所の違いは?呼び方が異なるだけ
税理士事務所と会計事務所について、どう違うのか気になっている方も多いかと思います。
会計事務所と税理士事務所に実質的な違いはなく、単に名称が異なるだけです。
どちらの名称であっても、税理士が代表を務め税務や会計のサポートを行うという点に変わりはありません。
事務所名に「会計事務所」と掲げていても、「税理士事務所」と掲げていても、主な業務内容は税務申告や記帳代行など、日常的な会計処理のサポートや経営アドバイスが中心業務です。
代表者がどのような業務を強調したいかによって、任意に名称を選択しているのが実情です。
法律上における明確な区別は存在しないため、依頼できる業務の範囲は基本的に変わりません。
以下の記事では、会計事務所と税理士事務所の細かな違いについて解説していますので、ぜひ合わせてご覧ください。

税理士事務所と税理士法人の違いは?個人経営か法人組織か
税理士事務所と税理士法人の明確な違いは、事業形態が個人経営であるか法人組織であるかという点にあります。
税理士法人は複数の税理士が共同で設立する法人であり、税理士事務所は原則として一人の税理士が開業する形態です。
税理士法人の場合は、所属する別の税理士が業務を引き継ぐ体制が整っており、顧客に対して長期的なサービス提供が可能です。
個人の税理士事務所は、法人化することで支店を展開できるようになるため、より広域で多様な顧客ニーズに対応できる強みも持ち合わせています。
組織の規模や継続性において差はあるものの、税務相談や申告書類の作成といった基本的な業務内容に大きな違いはありません。
税理士事務所における代表的な仕事内容6つ
税理士事務所における主な仕事内容は次の6つです。
- 領収書や伝票の入力を行う記帳代行業務
- 法人の決算書類および税務申告書の作成業務
- 個人の確定申告や年末調整に関する業務
- 相続税の申告や事業承継に関するサポート
- 経営改善に向けた会計・経営コンサルティング業務
日々の取引を入力する作業や決算書の作成、さらには個人の確定申告や複雑な相続税の計算まで広く網羅しています。
それぞれ詳しく解説します。
①領収書や伝票の入力を行う記帳代行業務
記帳代行業務は、顧客から預かった領収書や伝票を会計ソフトへ入力し、帳簿を作成する仕事です。
日々の取引を正確に記録することは、後に控える決算や税務申告を正しく行うための基礎となる重要な工程です。
顧客から毎月送られてくる経費のレシートや売上伝票の内容を確認し、適切な勘定科目に振り分けてデータ化していきます。
入力ミスや漏れがあると最終的な税額に大きな影響を及ぼすため、細心の注意を払いながら作業を進める必要があります。
特に、事業規模の小さな顧客や経理担当者が不在の企業にとって、手間のかかる入力作業を外部へ委託できるメリットは大きいものです。
②法人の決算書類および税務申告書の作成業務
法人の決算書類および税務申告書の作成は、税理士事務所にとって中核をなす最も重要な業務と言えます。
企業は事業年度が終了するごとに、一年間の経営成績を計算し、国や自治体へ正しい税金を納めなければなりません。
税理士事務所は、日々の記帳データを集計して貸借対照表や損益計算書を作成し、法人税や消費税の計算を行って申告書を完成させます。
税法の規定は複雑であり、企業が自力で正確な申告を行うのはハードルが高く、外部の専門機関に依頼するケースは少なくありません。
専門家である税理士が適切な処理を行うことで、計算ミスや申告漏れによるペナルティを防ぐことができます。
③個人の確定申告や年末調整に関する業務
個人の確定申告や年末調整に関する業務も、税理士事務所が担う大きな仕事内容のひとつです。
個人事業主や会社員が納めるべき所得税を正確に計算し、国に対する適切な申告手続きを完了させます。
具体的には、個人で事業を営む人の一年間の収入や経費を取りまとめて申告書を作成するほか、企業に代わって従業員の年末調整計算を請け負う仕事です。
医療費控除や住宅ローン控除といった複雑な制度を適用し、顧客が本来支払うべき税額を過不足なく算出する作業も行います。
申告期限は法律で厳格に定められており、特に申請前の期間は、短期間で膨大な件数を処理しなければならないことが特徴です。
④相続税の申告や事業承継に関するサポート
相続税の申告や事業承継に関するサポートは、高い専門性と豊富な経験が求められる税理士の業務です。
相続税申告では、亡くなった人の財産を評価し、複雑な特例や控除を適用しながら適切な税額を計算します。
土地や非上場株式などの評価には専門的なノウハウが必要であり、担当者の手腕によって納税額が大きく変わることもあります。
このように、事業承継は、経営者が次世代へ会社を引き継ぐための計画を策定し、実行を支援する仕事と言えるでしょう。
また、自社株の評価や移転方法の検討、後継者育成の相談など、長期的な視点でのアドバイスが求められ、法人の税務だけでなく、民法や会社法などの幅広い知識が必要です。
⑤経営改善に向けた会計・経営コンサルティング業務
経営コンサルティング業務は、税務の枠を超えて企業の成長や利益向上をサポートする仕事です。
作成した試算表や決算書などの財務データをもとに、企業の経営状態を客観的に分析します。
具体的には、
- 資金繰りの改善提案
- 経費削減のアドバイス
- 事業計画書の作成支援
- 金融機関からの融資を引き出すためのサポート
- 各種補助金の申請支援
など
経営者が抱える悩みを解決するための具体策を提示する役割を持ちます。
過去の数字をまとめるだけでなく、未来に向けた経営戦略を共に考えるパートナーが税理士事務所の役割です。
近年では、税理士事務所の付加価値を高める業務として、経営コンサルティング業務に力を入れる事務所が増加傾向にあります。
税理士事務所内の職種・ポジション別の担当業務
税理士事務所では、税理士だけでなくさまざまな職種のスタッフが連携して業務を進めています。
主なポジションは次の3種類です。それぞれが担当する役割と責任の範囲は明確に異なります。
- 税理士 | 独占業務や高度な税務相談
- 税理士補助(アシスタント) | 税務のサポート業務
- パートや事務スタッフ | データ入力や庶務
資格の有無や経験年数に応じて任される仕事内容が変わるため、キャリアパスを考える上でポジションの違いを把握することが重要です。それぞれ詳しく解説します。
①税理士 | 独占業務や高度な税務相談
税理士は、法律で定められた独占業務を行い、顧客の税務全般に責任を持つ専門職です。
「税務代理」「税務書類の作成」「税務相談」の3つの業務は、税理士資格を持つ者しか行えません。
具体的には、決算書や申告書の内容を最終確認し、税理士自身の名前で署名押印して税務署へ提出するほか、税務調査が入った際には顧客に立ち会い、税務署の調査官に対して適切な主張や交渉を行うのが仕事です。
また、複雑な税制が絡む高度な税務判断や、経営者とのコンサルティング面談も税理士の重要な役割です。
それに加え、事務所の所長であれば、経営方針の決定や新規顧客の獲得、スタッフのマネジメントなど、事務所運営そのものを担うことにもなります。
専門知識だけでなく、顧客を安心させる人間力や提案力も求められるポジションと言えるでしょう。
②税理士補助(アシスタント) | 税務のサポート業務
税理士補助は、税理士の指示のもとで実務作業を幅広く担当し、業務を円滑に進めるためのサポートを行う仕事です。
例えば、以下のような業務内容となります。
- 会計ソフトへのデータ入力
- 帳簿の作成
- 給与計算
- 年末調整の準備
- 決算書のドラフト作成
- 税務申告書の下書き
など
など、日常的な作業の多くを担い、決算期には税務の根幹に関わる重要な仕事も任されることもあります。
無資格でも就くことが可能ですが、日商簿記などの会計知識は必須です。
また、経験を積むと担当顧客を持ち、税理士の代わりに月次面談や資料回収を行うケースも少なくありません。
働きながら税理士試験の勉強をしているスタッフも多く、将来の税理士を目指すステップアップの登竜門となるポジションです。
③パートや事務スタッフ | データ入力や庶務
パートや事務スタッフは、専門的な判断を必要としない定型業務や事務所の庶務を担当し、組織の土台を支えます。
例えば、以下のような業務が中心となります。
- 顧客から届いた領収書を整理してエクセルにまとめる
- 会計ソフトへの単純なデータ入力作業
- 来客時のお茶出し
- 電話対応
- 郵便物の発送
- 備品の管理
など
一般的な事務職と同様の業務も行います。
役所や税務署へ書類を届けるための外出をお願いされることもあるほか、繁忙期には入力作業が急増するため、スピード感を持って処理する能力が重宝されます。
税務に関する深い知識がなくても始めやすいため、未経験から税理士事務所で働きたい人にとって応募しやすい職種です。
正確で丁寧な作業が求められるため、特に数字を扱う仕事に抵抗がない人に向いています。
税理士に1時間相談するといくらかかる?費用相場
税理士にスポットで税務相談をする場合の費用相場は、1時間あたり5000円〜1万円程度が一般的です。
相談する内容の専門性や、依頼する税理士事務所の料金体系によって金額は変動します。
例えば、起業に関する相談や初歩的な確定申告の質問であれば、比較的安価な料金設定や初回無料相談を設けている事務所もあります。
一方で、相続税対策や複雑な事業承継、高度な組織再編といった専門的なノウハウが必要な相談になると、1時間あたり1万円を超えるケースも珍しくありません。
また、相談の延長で実際に申告書の作成や手続きの代行を依頼する場合は、相談料とは別に業務に応じた報酬が発生します。
事前に事務所のホームページ等で料金表を確認するか、電話で直接見積もりを依頼すると安心です。
税理士事務所の繁忙期は?一般的な年間スケジュール
1年間における税理士事務所の繁忙期は、主に次のとおりです。
- 12月〜1月 | 年末調整などの業務で忙しくなる
- 2月中旬〜3月 | 個人の確定申告が重なり忙しくなる
- 5月 | 3月決算法人の申告業務が集中して忙しくなる
法律で手続きの期限が定められているため、特定の月に業務が集中しやすい構造となっています。
ここでは、税理士事務所が特に忙しくなる3つの時期について、具体的な業務内容を解説します。
12月〜1月 | 年末調整などの業務で忙しくなる
12月〜1月にかけては、顧問先企業の年末調整に関する業務が集中し、事務所内が慌ただしくなります。
従業員から回収した申告書のチェックや各種控除の計算を行い、1年間の正しい所得税額を確定させる時期です。
計算結果をもとに源泉徴収票を作成し、年明けの1月末までに各市町村へ給与支払報告書を提出しなければなりません。
法定調書合計表や償却資産税の申告手続きも並行して行う必要があり、期限に追われる日々が続きます。
顧問先の従業員数が多いほど作業量が増大するため、計画的なスケジュール管理が不可欠です。
また、企業から資料が提出されるタイミングによっては作業が遅れることもあり、進捗の確認や催促の連絡も重要な業務となります。
日常の記帳代行業務に加えて業務が重なるため、残業が増えやすい時期と言えるでしょう。
2月中旬〜3月 | 個人の確定申告が重なり忙しくなる
2月中旬から3月15日までは、個人の確定申告期間となり、税理士事務所にとって一年で最大の繁忙期を迎えます。
個人事業主や不動産オーナーなどの顧問先から1年分の資料を預かり、決算書と所得税の申告書を作成します。
普段は自分で経理をしている人が、確定申告の時期だけ単発で依頼してくるケースも少なくありません。
短い期間に大量の申告書を正確に仕上げる必要があるため、事務所全体の業務量がピークに達します。
書類の不備や確認事項が発生すると作業が止まってしまうため、顧客との迅速なコミュニケーションが求められます。
休日返上で業務にあたる事務所も多く、スタッフの体力と集中力が試される時期です。
繁忙期を乗り切るため、短期のアルバイトや派遣スタッフを増員して対応する事務所も見受けられます。
5月 | 3月決算法人の申告業務が集中して忙しくなる
5月は、日本企業に最も多い3月決算法人の確定申告期限が到来するため、再び繁忙期となります。
法人税や消費税の申告期限は、原則として決算日の翌日から2ヶ月以内と定められています。
そのため、3月末に事業年度を終えた多くの法人は、5月末までに申告と納税を済ませなければなりません。
決算処理は月次の記帳よりも確認事項が多く、減価償却費の計算や在庫の棚卸しなど複雑な処理が伴います。
作成した決算書をもとに経営者と面談を行い、今期の業績報告や来期の計画について話し合う時間も必要です。
法人の申告は個人に比べて提出する書類の種類が多く、チェック作業にも時間がかかるため、個人の確定申告が終わって一息つく間もなく、すぐに法人の決算業務に追われることになります。
税理士事務所の仕事に向いている人の特徴
税理士事務所での仕事は専門性が高く、特有の適性が求められる職種です。
正確な事務処理能力が求められ、適性がないと日々の業務にストレスを感じてしまう可能性があります。
ここでは、税理士事務所の仕事に向いている人の代表的な3つの特徴について詳しく見ていきます。
- 数字に対して几帳面で根気強く取り組める人
- 法改正などに対する学習意欲が高い人
- 顧客対応を円滑に行うコミュニケーション能力がある人
特徴①数字に対して几帳面で根気強く取り組める人
税理士事務所の仕事は、数字に対する几帳面さと、地道な作業をやり遂げる根気強さがある人に向いています。
日々の業務の大半は、会計ソフトへのデータ入力や伝票の照合といった細かい数字を扱う作業が中心です。
1円の入力ミスが企業の決算書や納税額に影響を与えてしまうため、常に正確性が求められます。
膨大な資料からミスを見つけ出したり、合わない数字の原因を徹底的に調査したりする作業も頻繁に発生します。
また、単調な作業の繰り返しになることも多いため、飽きずに集中力を保ち続けられる忍耐力が必要です。
作業を適当に済ませるのではなく、ダブルチェックを欠かさないような真面目な性格の人が活躍しやすい環境と言えるでしょう。
パズルを解くように、数字のつじつまを合わせることに達成感を感じられる人には適職です。
特徴②法改正などに対する学習意欲が高い人
税法は毎年改正されるため、常に新しい知識を吸収しようとする学習意欲の高い人も税理士事務所に向いています。
過去の知識だけで業務を進めると、顧客に損害を与えたり、法律違反を犯したりするリスクが存在します。
例えば、インボイス制度や電子帳簿保存法など、新しい制度が導入されるたびに仕組みを理解し、実務へ落とし込む必要がある知識はさまざまです。
勤務時間外に専門書を読んだり研修に参加したりと、自己研鑽を続ける姿勢が不可欠です。
税理士資格の取得を目指している人であれば、実務と試験勉強の相乗効果でモチベーションを高く保つことができます。
資格取得後も最新の判例や経済動向にアンテナを張り巡らせる必要があるため、学ぶこと自体に楽しさを見出せる人に向いている仕事です。
知的好奇心が旺盛な人ほど成長スピードが速い傾向があります。
特徴③顧客対応を円滑に行うコミュニケーション能力がある人
税理士事務所の仕事はパソコンに向かうだけではなく、顧客と信頼関係を築くコミュニケーション能力が重要です。
専門用語を並べるのではなく、税務や会計の知識がない経営者に対して分かりやすく説明するスキルが求められます。
顧客の経営状況や悩みを聞き出し、潜在的な課題に気づいて提案を行うコンサルティング要素も含まれます。
資料の提出が遅れている顧客に対しては、関係性を悪化させずに上手く催促する気遣いも必要です。
顧客の資産や経営の内部事情というデリケートな情報を扱うため、安心して相談できる誠実な人柄が評価されます。
また、事務所内でも、税理士や他のスタッフと連携して業務を進める協調性が欠かせません。人と接することが好きで、相手の立場で物事を考えられる人が重宝されます。
未経験から税理士事務所へ転職・就職するためのポイント
未経験から税理士事務所への転職・就職を成功させるには、事前の準備と戦略的なアピールが必要です。
専門性が高い業界であるため、即戦力とまではいかなくても、業務への適性や熱意を論理的に伝える必要があります。
ここでは、未経験者が押さえておくべき4つのポイントについて解説します。
- 簿記など実務に役立つ関連資格を取得する
- 未経験でも採用されやすい税理士補助の求人を探す
- 面接や志望動機で仕事に対する真摯な姿勢をアピールする
- 転職エージェントに相談する
ポイント①簿記など実務に役立つ関連資格を取得する
実務未経験であっても、日商簿記などの関連資格を取得することで、会計の基礎知識があることを客観的に証明できます。
税理士事務所の求人では、応募条件に日商簿記2級以上を求めているケースが多く見られます。
簿記の知識があれば、仕訳の仕組みや決算書の構造を理解していると判断され、採用後の教育コストが低いと評価されるためです。
税理士試験の科目合格があれば、より専門性の高さをアピールでき、非常に有利に働きます。
仮に科目合格でなくても、資格取得に向けて現在勉強中であるという事実だけでも、学習意欲の高さや業界への本気度を伝える材料になるでしょう。
ポイント②未経験でも採用されやすい税理士補助の求人を探す
未経験者は、最初から高い専門性を求められない税理士補助やアシスタント業務の求人を狙うのが効果的です。
教育体制が整っている規模の大きな税理士法人や、未経験者の採用実績が豊富な事務所を選ぶと安心です。
求人票に未経験歓迎やポテンシャル採用と記載されている企業は、人物重視で選考を行う傾向があります。
最初はデータ入力や書類整理などの簡単な作業からスタートし、徐々に専門的な業務を任せてもらえる環境を目指すのが重要です。
面接の段階で、入社後の教育スケジュールやキャリアパスについて確認しておくと、入社後のミスマッチを防げ
まずは補助業務で業界の基礎を学び、働きながら税理士や簿記の上級資格を目指すというキャリアプランを描くのが現実的です。
ポイント③面接や志望動機で仕事に対する真摯な姿勢をアピールする
面接や志望動機では、細かい作業を正確にこなせる真面目さや、学び続ける意欲をアピールすることが採用に欠かせません。
税理士事務所は数字を扱う責任の重い職場であるため、誠実でミスをしない人物像が求められます。
前職での経験の中から、正確性が求められた業務や、顧客対応で工夫したエピソードを具体的に伝えると説得力が増します。
なぜ他の業界ではなく税理士事務所を選んだのか、明確な理由を語れるように準備しておくことが必要です。
将来どのように成長して事務所に貢献したいのか、明確なビジョンを伝えることで採用担当者に良い印象を与えられるでしょう。
パソコンスキルやブラインドタッチの正確さなど、実務に直結する能力も併せて伝えると効果的です。
ポイント④転職エージェントに相談する
業界の事情に詳しい転職エージェントを活用することで、未経験からの転職活動を効率的かつ有利に進めることができます。
士業や管理部門に特化したエージェントは、一般には公開されていない非公開求人を多数保有しています。
自分のスキルや性格に合った事務所を紹介してくれるため、個人で探すよりもミスマッチが起こりにくいことが特徴です。
さらに、事務所の社風や残業時間、教育体制といった求人票だけでは分からない内部情報を事前に教えてもらえる点も大きなメリットです。
履歴書や職務経歴書の添削、模擬面接の実施など、プロの視点から手厚いサポートを受けられるので、一人で悩む前に登録して面談を受けてみることをおすすめします。
まとめ
税理士事務所は、個人や企業が抱える税務と会計の課題を専門知識を用いて解決し、事業の発展をサポートする重要な役割を担っています。
日常的な記帳代行から複雑な決算申告、さらには経営コンサルティングに至るまで、提供する業務内容は多岐にわたるのが特徴です。
正確な事務処理能力に加えて、法改正に対応する継続的な学習意欲や、顧客に寄り添うコミュニケーション能力が求められる専門性の高い職場です。
未経験から挑戦する場合は、簿記資格の取得や面接対策をしっかりと行い、税理士補助からキャリアをスタートさせるのが王道のルートと言えるでしょう。


